コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: コイビト以上、トモダチ未満. ( No.8 )
日時: 2012/06/02 21:56
名前: 恵莉♪  ◆F5UnLGHV56 (ID: CnBgMNSf)

第二話「

ホームルームが終わり、一斉にクラスメイトが私の方(正しく言えば私の隣の席の人の方)に駆け寄る。
まぁ、転入生が来るとこうなることは当たり前だろう。
さてと…私は邪魔にならないよう、由紀の方へ行こうっ!
そう思って由紀の席へと向かう。

「由紀、おはよっ!!」
元気よく挨拶する。と
「うぉあ!!美月〜。おはよっ!!今日も可愛いねっ♪うん。可愛い可愛い…。もう、大好きぃぃ〜」
いつもの様に高いテンションで挨拶を返された。
この子は河野由紀。簡単に言うと、私の友d…いや、大親友である。
見た目は可愛らしく、猫のようだ。運動神経もよく、とても活発な女の子…なのだが…;
私に対すると、いつもこのテンションでぶつかってくる。まぁ、可愛いからいいけど。←
「あ、それとさぁ〜。あの子、かっこいいよね〜」
そういうと、おもむろに彼(転入生)を指さす。
「う、うん。そうだね〜!!由紀はああいう子がタイプ?」
私以外の人に対しては、あまり関心がない由紀が、他人のことについて聞いてくるのが珍しかったため、質問してみた。
「ええ!?ううん?そんなことないよっ!!まったくもう・・・。
私のタイプは美月だからね!!(キリッ&ドヤッ」
いやいや…ドヤ顔をされても…ね。心のなかで思う。
「いや〜。たださぁ〜。愛しの美月ちゃんがあの子にとられるのがちょっと嫌なだけ!!美月、男には気を付けるんだよっ!!」
由紀はそういうと立ち上がり、がしっと私の肩をつかんだ。
後半の内容はまだしも、前半が。
聞かなかったことにしよう。←
由紀がこんなに好きでいてくれるのは嬉しいけど…由紀にはかける君がいるでしょっ!!
心の中でつっこむ。
ちなみに、翔君とは、由紀のk「キーンコーンカーンコーン」
ぅおっと。
一時間目開始のチャイムが鳴り響いた。
「由紀、それじゃあまたね!」
手を振りながら机に戻る。

はぁ〜。癒されたよ。
うん。気分が軽くなった。
そう思いながら席に座った。
一時間目は…英語…だ。
ごそごそと、机の中にある教科書を探し出す。
ああ、あったあった。
教科書を出すと同時に、教室のドアががらりと開いた。

「ぁ…あの!!遅れて申し訳ありませんっ!!」
ペコペコと頭を下げながら入ってきたのは望月美結先生。
とても可愛らしくて優しい先生…なのだが、生きることが苦手だ。
まぁ、そこが可愛いんだけど。

そして英語の授業が始まった。

「Good morning class.」
『Good morning Ms.motiduki』
「How are you?」
『I'm fine thank you. And you?』
「I'm fine thank you.」

これは、授業の始めに必ずやること。
美結ちゃん曰く、日本語だとcommunicationが難しいからだそう。

「じゃあ、教科書のpage34を開いてください。」
そういうと、ふんわりとした笑顔で笑った。
これは、美結ちゃんがリラックスしているときの顔だ。
この顔を見ると、みんな安心する。
「あっ…!!転入生さんが居たのですね!!」
隣の席の彼を見つけ、ふいに喋る先生。
「あ、ごめんなさいっ。教科書はまだ来ていないので、隣の人に見せてもらって下さいね♪」
表情を曇らせ、申し訳なさそうに言う先生。
でも、どこか微笑んでいるような・・・。
私にはそうもみえた。
「はい。分かりました。」
隣にいる彼はそういうと、ニコリと笑った。
すると今度は小声で・・・
なぜか私の方に顔を近づけた。
はひぃ?
意味が分からないのですが・・・。
そう思い、少し首を傾げる。

「じゃあ、宜しくね。」

甘い声で囁かれた。
「———っ////」
この時、鼓動がまた早くなっていく気がした。

「はい、どうぞ。」
そういうと、彼の方に机を近づけて教科書を見える場所に置く。
「では、授業を始めましょう!」
私たちの姿を見ていた先生は、どこか安心した様子で授業を再開する。