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第2.5話　「手と手」

うわぁ。超気まずいよ。
なんか、隣との席との距離が必要以上に近いような……。
凄い近いっ！！近いと思うよ。この状況は色々とまずいっ！まずいと思うよ!?
叫んでもどうにもならないので、とりあえず心の中で嘆いておく。←
「次のページを開いて下さ〜い♪」
わぁ。先生超楽しそうに授業進めているよ。
こっちの状況も知らないでぇ。
緊張とこの理不尽(？)な状況に泣きそうになった。←
色々と思いながらもしぶしぶと次のページを開く——と。

ペタリ。

紙ではない、何か温かいものに触れた。まさかと思い、そこを見ると……
そ　の　ま　さ　か　だ　っ　た　。
私がふれたもの…それは紛れもなく、隣の席の颯太君の「手」だった。
「あっ……あの、すみませんっ！！これはわざとじゃなくて。事故なんです！事故……！！本当にごめんなさいっ。」
急いで手を外すと、かあぁと顔が熱くなっていく感覚がした。
今の私の顔、絶対に赤いよね……。恥ずかしいよう。

ああ、早く授業終わらないかなぁ。

そう思いながら時計をじぃーっと見つめる一時間目だった。