コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: —歌えない人魚姫—【イラスト募集です】 ( No.83 )
- 日時: 2012/08/10 22:09
- 名前: マリン ◆eVFVquZhMQ (ID: iAb5StCI)
- 参照: http://cdn.uploda.cc/img/img501de2c955f21.jpg
てかまだ十話いってないとかどういうことだよ。
始めたの……三か月前じゃなかったか?
とりあえず更新ペースをあげよう、うん。
第九話 勘違いしてるけど正しません
え。
碧斗、私を小さい子と勘違いしてるんじゃっ……!?
「今服取ってくるなー」
碧斗は二階へ上がっていってしまった。
……まあ、いいか。
だって、小さい子だから優しくしてもらってるのかもしれないし……。
どうせ話せないからなー……、伝えることも困難だし。
暫く待っていると碧斗が降りてきた。
「う……男モンなのはまだいいが、サイズが……。」
碧斗は呻り、階段で服と睨めっこしている。
「…………?」
私は碧斗に近づいた。
「ああ、なな。
これ着れるか?」
手渡されたのは白いシャツと茶色のズボンだった。
だが明らかにななには大きい。
服を持ったまま思考錯誤していると、碧斗が言った。
「無理だな……明日買にいくかー。」
!? 私は焦った。
だって……服は高いから。
首を横に振り、必死に要らないと伝えようとした。
「ん? いいんだよ。
金の心配すんな。」
私はまだ首を横に振る。
いくらなんでも初対面で服を買ってもらうのはないと思った。
「いいって」
それでも碧斗は笑ったまま。
……ん?
そういえば、何で碧斗は『親の所に帰ろう』と言わないのだろう。
普通なら言うはずだ。
でも碧斗は私が人間じゃないってことも分かったし、分かっても普通なのかな……。
それとも人間ってみんな分かるのかな?
うーん……分かんないからいいか。
「とりあえず今はこれ着とけー」
私は頷き、着替えようとボロ服を脱ごうとしたが、
「おまっ……ここで着替えるなっ!」
頬を紅く染める碧斗を見て、私は思った。
人魚の時はそんなこと気にしなかったような。
人間というものは不思議だ。
人魚は人の裸体等見慣れている。
だって上半身裸ですし?
「あっちで着替えてこい」
そう言って碧斗は向こうを指差した。
私は向こうに向かう途中、ふらふらして一回転んだ。
でも立ち上がり、走る。
まだ安定しないなー……。
—着替え終了— (サービスシーンなんてないよ!)
……やっぱ大きいなー。
鏡を見れば、シャツがワンピースのようになっていた。
ズボンは……言わなくても分かるだろうが、下にずっている。
もうシャツだけでよくない? と思った私は、ズボンを脱いだ。
うん! これならいい!
そもそもシャツの丈だけで膝ぐらいまで着てるし……。
私ってチビなのか?
『おーい、なな!』
碧斗の声だ。
二階から……?
行ってみよう。
—二階—
二階には三つの部屋。
一番奥から声がした。
奥の扉を開けるとそこには……、
「お前の部屋の準備できたぞ!」
質素なベッド、普通の勉強机と椅子しかなかった。
って、いつから一緒に住むことになったの!?
あーもう! 声でないって本当不便!
どっかに紙……って人間の文字知らないし!
言葉は共通してるんだけどなー……。
「お前も家無いって分かるからな。」
え?
「どうせあれだろ? 迷子になって帰る場所もない、挙句親も居ないって感じ。」
大体合ってる。
「だから俺が保護者代わりになってやるよ!」
うーん……。
正直、碧斗私と年齢同じぐらいだし。
というか碧斗の親は?
「俺、親いないし。」
——え?