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【①】



「ねぇ、何やってるの？」

「何って、勉強だ勉強」

「それのどこが勉強なのよ。マンガ読んでるじゃない」

「マンガも勉強になんだよ。だから俺は読む」


そう言って、彰良（アキラ）はマンガへと目を移す。
テストの結果がヤバイから勉強しよう、って言ったのはそっちじゃないの。
なのに、言った本人が勉強してなくてどうするのよ。

マンガに読み耽っている彰良を見つめていると、彰良がこっちに気付いた。


「ん？ 何だよ美咲（ミサキ）。俺の顔に何か付いてるか？」

「あっ……ううん、何でもないよ」

「そうか？」


彰良はまた、マンガを読み始めた。






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