コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 仲良し軍団?いいえ秘密結社です ( No.11 )
- 日時: 2012/06/17 11:59
- 名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: dD1ACbVH)
- 参照: エピソード3.
■嘘、俺の力…超能力?(某年収広告パロ、後編)
「はあああ!俺の瞬間移動、なずけてスーパエキシマックスだ!」
「いや、意味わかんねえしダセえって」
「あはは紫って中学の頃から思ってたけどセンスおっかしいよねえ!」
だがその東雲兄妹の笑顔はすぐに消えた。
そう、話しかけようとした人物である紫はいきなり姿を消したのだ。
「むむむむむ紫君?!」
椅子に座ってこちらを眺めていた銀乃寺が慌ててガタン、と立ち上がった。
朱音は刀を片手で持つように胡坐をかいて座っていたが立ち上がるでもなくただ口を大きくぽかんとあけて驚いていた。
「お、おい紫?どこ行った紫い」
普段はあまり見せない少し焦ったような表情で霧斗が周辺を探し出す。
夢霧以外皆くつろぐのをやめ、紫を探し始めた。
「皆大変だねえ、紫ってば周りを振り回しすぎなんだよお」
「振り回しすぎで悪かったな」
あはは、独り言の様にも聞こえるがどこか馬鹿にした感が否めないその口調は机の下に瞬間移動したまま隠れていた紫の存在を知っていたのだろう。
「いやあまあ紫らしくていいと思うよ?私はね」
「悪いな、いまで——っいったああ」
ゴン机に座り再びお菓子やらなんやらを食べ始めた夢霧は机が一瞬低い音を立てて揺れたのを感じるとニヤリ、と口角を上げて嫌味っぽく笑っていた。
「皆のリーダー紫君、占いで獅子座最悪って出てバナナの皮で転んで授業中は筆記用具忘れて、トイレに行けばドアが壊れて閉じ込められそして超能力が使える紫君は机の下で頭抱えてまっす」
何故トイレであったことまで知ってるんだ、と突っ込みたかったが皆が心配そうに駆け寄ってきてくれたため止めておいた。
「それにしてもよおオレは吃驚だぜ紫」
「俺も吃驚してる」
あのあと机から出て詳しいことを聞かれながらもやっと落ち着き椅子に座りお茶を飲む。
はあ、と一息ついてから冷静になり先ほどのことを振り返った。
「まさか俺にスーパーエキシマックスが使えるなんて、な」
「わざわざ漫画みたいに言わなくていいしセンスもイカレてるぜ」
適度な霧斗の突っ込みに姉との違いを実感させられる。
「やっぱここは普通に考えて瞬間移動<テレポート>ってのが一般の範疇だぜ?嗚呼お前のセンスは異常だったよなあ」
ククク、と馬鹿にしたような笑み。
前言撤回である多分兄弟二人そろって嫌味を言うのがうまいのだろう。
「まず名前はどうでもいいだろう、それよりも正常に使えるのか?それ」
「もう一回やってみるか」
「こ、今度は変なところに行かないようにしてね」
「大丈夫だよ、銀ちゃん」
漫画で言う汗マークと言ったものが銀乃寺の周りを飛んでいた。
心配してくれるありがたさに浸りながら紫は自分が行きたいところを想像した。
「スーパーエキシマーッ「あははやっぱダッサ」
遮られた。
変な威圧感があるその言葉は声量は小さくとも、紫を黙らせるには十分だった
「やっぱここは霧を見習ってテレポートだよね!あ、それても心の中で呟く、みたいなのがかっこいいんじゃないのお」
確かに、いちいち叫んでいたららちが明かない。
そう考えた紫は行きたい場所を想像すると心の中で呟いてみた。
「あ、あれ?俺何でこんな至近距離しか移動できないんだ」
移動した直後、それはせいぜい元いた場所から1m程離れたところだ。
それから同じ場所を想像し何度か繰り返すがやはり1m程しか進まない。
「あはは、しょっぼおい!」
どうやら紫の瞬間移動は、一メートルほどの範囲でしかできないようです。