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仲良し軍団?いいえ秘密結社です ( No.22 )
日時: 2012/06/17 22:26
名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: dD1ACbVH)
参照: エピソード4.



■秘密結社初任務、俺たち超善人計画フェイズ3

「おーっしそろそろ行くか」
「やっとかよ待ちくたびれたぜ」

ガタリ、紫が席を立つと視線が集まった。
勿論夢霧に至ってはカップラーメンやらお菓子やらを食べるのに夢中でこちらには視線すらむけなかったが。

「銀ちゃん寝てね?」
「ん…起きてるよ」

寝ていただろう、バケツで顔が隠れているから事実は分からないが明らかに声が寝起きだ。
時間は7:00部活がそろそろ終わる時間なため、校門で柊木が来るのを待つのが吉と言えよう。

「ふー、ごちそうさま!じゃ行きますか」

机の横にかけられたゴミ袋にごみを一気に入れるとこちらを向いて歩み寄ってくる。
あれだけ食べて苦しくないのだろうか、そもそもこの子のどこにそんなに入るのか紫にはわからなかった。


「あれだよ…って暗いからわからないか」
「へえ、思ってたより胸がで「はいはい霧ストーップ」

何処を見ているんだと殴りたくなったがまあ本人冗談で言ってるのだから大目に見よう。
なにより最後まで言い切る前に夢霧が遮ってくれたのには小さく安堵の溜息をついた。


暗くなった歩道を歩いていく柊木をこそこそと離れながら尾行する集団。
これが昼間で人目に当たっていたら警察が来ていただろう。
電柱に、人の家の塀に、ゴミ置き場に、誰にも気が付かれないようついていきある程度まで進んだ時だった。

ある曲がり角で不審な人影を発見した。
しばらくそいつを見張っているとその人影も電柱などに隠れながら柊木の後を追っているようだった。

『ねーねー、絶対あの人だよ!すっごく怪しいもん!』
『嗚呼俺もそう思う…けどな夢霧』
『あはっ、なあに?』
『なんでそんなに楽しそうなんだ?』
『えー!酷いよ紫、私全然、全く持って楽しんでなんかないって!』

気が付かれないように声を小さくした。
夢霧は手を顔の前で左右に振りながら否定していた。
初めて会った時からだったが彼女は人が嫌がったりするのを見ると喜ぶ、と言えば語弊があるかもしれないが少しサドの気が有るようで、この時も言葉とは裏腹に目は輝き歩調はステップにも近かった。

『まあいいや、とりあえず東雲兄妹お前ら背が低くて一見子供だからそこら辺であいつの邪魔してこい』

ビシッと親指を立てると馬鹿にしてんのかと、霧斗に少し強めの力で殴られた。
背が小さくとも力は強く、それなりの痛みが紫の頭部を苛んだ。

しかし、その直後事態は一変した。
こんなほのぼのとした空気を一瞬にして壊すように、