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- Re: 仲良し軍団?いいえ秘密結社です【オリ募中】 ( No.43 )
- 日時: 2012/06/29 16:34
- 名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: jJL3NZcM)
■朱音さんと霧斗くん。
「もう夜か…早いな」
部屋に敷かれた布団を見つめると何だか時の流れが速いように感じる。
紫は携帯で時間を確認すると苦笑い交じりにため息をついた。
「でもまた明日もあるし、明日は変な事に成らなければいいんだけど…うん」
今日の昼間のことを思い出しているのだろう、銀乃寺も苦笑いをしている。
「変なことして悪かったな」
憎まれ口をたたくかのようにやや自嘲的に鼻で笑いながら霧斗が言った。
その瞬間銀乃寺はブワっと目元に涙を浮かべた。
「ごめん、僕がへんなこと言ったせいで気分悪くしちゃったんだよね、全部僕のせいでもう本当にごめんね僕なんて…」
声量がだんだん小さくなり嗚咽まで混ざってきている。
部屋の空気が重くなったように感じた。
「おおおおい銀ちゃんそんなことじゃねーよ、霧斗もちょっとした冗談で言ったんだよ、なあ?」
「そうそう、泣くなよ!冗談冗談」
本当か、と言うようにこちらを見てくれる銀乃寺をこれ以上落ち込ませないように二人は焦り、右往左往していた。
それから数分、紫と霧斗の二人がかりで何とか落ち着かせることに成功させた。
ふう、と胸をなでおろす。
「じゃあそろそろ寝るかーまくら投げとかしたくても霧斗が明日遊べなくなるとか嫌だしな」
やや残念そうな口調で紫が布団にごろりと横になりながら言った。
霧斗はまじまじと自分の手を見て昼間のことを思い出していた。
ここで紫は前々から思っていたことを聞くことにした。
「なあ霧斗、お前ってなんであんなに朱音ばっか執拗に嫌がらせするんだよ」
霧斗は聞かれると思ってもいなかったことを聞かれてか、少々目を見開いた。
それから指であごを抑えうーんと少し唸りながら考えた。
「何でだろうな?嫌いが五割の嫌がらせしたいが三割だな」
「残りの二割は何だ」
そう聞くと再び考え込んでしまった。
まさかきらいが大半を占めるとは思っていなかった。
それからしばらくするとはっと顔を上げた。
「あれだよ、面白いから?」
「え…お前あれが面白いのかよ」
よくあれを楽しめるな、と思ってやや感心する紫と銀乃寺。
「姉さんは別としてあそこまで本気で相手出来るやつもそうそういねーしな」
「嗚呼…納得だ」
そういえば霧斗は運動能力と言うかそういう類がずば抜けて高かったなと紫は思い出した。
しかしそんな霧斗に言われるほどの夢霧は実際どれくらいの身体能力なの気になったが止めておいた。
「じゃーそろそろ寝るか」
少し熱い部屋、かちゃりと電気が消えると窓から入ってくる星明りが随分きれいにも思えた。