コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【オリキャラ】仲良し軍団?いいえ秘密結社です【募集中】 ( No.44 )
- 日時: 2012/06/29 16:40
- 名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: jJL3NZcM)
■波紋がまた一つ二つ。
「んー、朝か」
朝、普段の習慣で少し早めに目が覚める。
背伸びと欠伸を交えながら外を見る。
なんだろう?少し薄暗く感じれる。
立ち上がり外をよく見てみると何故だかよく分かった。
空は分厚い雲に覆われ、遠くでは何やらゴロゴロと大きなオオがしている。
(さ…最悪だ、)
携帯を開いてこの地方の天気を見る。
そこには突然の大雨に注意、と書いてあった。
「おい、起きろ銀ちゃん、霧斗」
ゆさゆさと軽くゆするとまだ眠そうに小さく唸りながらも目を薄く開いた。
時計を確認すると再び寝ようとする霧斗を止める。
「やばいぞ…雨が降る」
兎に角今言うべきことだけを言った。
それをいうと銀ちゃんが驚いたように目を開いてから、瞬きを数回繰り返した。
「それじゃあ海は駄目だね」
少し間をおいてから落ち込んだように項垂れて消え入りそうな声で言った
しょうがない、とあきらめた様だった。
「霧斗、朱音が起きてるだろうから一応念のためこれ伝えといてくれよ」
「なんで俺なんだよ面倒臭え」
嫌がる霧斗を二人で部屋から押し出すと渋々といった具合に夢霧と朱音の部屋に歩いて行った。
残った二人は少しだけ荒れた部屋をきれいにする、といった作業に取り掛かった。(これは布団を出しておくと霧斗が再び寝てしまうのを防ぐためでもある)
しばらくすると霧斗が部屋に戻ってきた。
布団が敷かれていないのを見てピクリと片眉を動かしたがすぐにこちらを向き直した。
「なあ…姉さんが居ないんだけど、朱音は居たけどよ」
少し言いにくそうに頭にをかきながら言われた言葉は意外な物だった。
数秒間何も言えずにいたがその状況はゆっくりと頭にしみ込んできた。
「え?迷子?」
「いや、まさかそれはないだろ…あ、でも姉さんだしな」
そういってぶつぶつと独り言のようにつぶやき始め何かを考えている様子の霧斗。
銀乃寺は大丈夫かな、と言ってオロオロと少し慌てているようだ。
「とっ…とにかくだ、連絡してみよう」
安全確保が第一だ、そう考え携帯を開く。
アドレス帳の最後の方に夢霧、と書いてあり通話ボタンを押す。
Prrrrrr…
そんな音が続く。
5回目くらいになりでないかと心配になっていた頃、がちゃりと携帯から音がした。
「もっしもーし、皆のキューピットガール夢霧ちゃんでーっす」
そこから聞こえたのはいつも通りのふざけた口調の夢霧だった。
皆は安堵したと同時に怒りのようなものがこみ上げた。
「ったく心配させてどこに居るんだよ!雨降ってくるから戻ってこいよ」
「大丈夫大丈夫、ちょっとしたら戻るから、ばいばーい」
そういってぶちん、と一方的に着られた。
戻ってくることが確認できたため安心した三人はそれを朱音に伝えると心配させるなと少し怒っているようだった。
それから三十分ほど過ぎたころだろうか、外は少し前に雨が本降りになってきていてざあざあとひどい音を立てている。
帰ってこないだろうか、そう考えると廊下辺りで歩く音が聞こえた。
ドアから顔を出してみるとそこには蛙の雨具に身を包んだ夢霧と、見たことのない女の人いた。
戻ってきた夢霧に詳しいことを聞いた所事の成り行きではこうだった。
朝夢霧が起きる、天区予報では雨とわかる、お腹がすいたから下の売店に行く、何やらお悩み的な噂を聞く、その人の所まで出向く、強引に連れてきた。
と言うことだった。
そこまで知り一同で謝ったがその人は苦笑いしていいんですよ、と言っていた。
(確かに俺たちは人助けするためのあれだけど見知らぬ人、っつーのはな…いや、しょうがない)
相手の女の人は四十内叶、読みにくい苗字だが「あいうち」と読むらしい。
それから数分話をすると紫達が怪しい人でないと理解したのか悩みを話してくれた。
「私、今日あるこの街のお祭りって言うかダンス会みたいなものなんですけどそれに出るんです」
そこまで言うと俯いて言葉を濁し始めた。
どうしたんだと聞くと言いにくそうに。
「誘いたい人が居るんですけど、その…うまく誘えなくて」
そういわれる他だいたいの人は状況を理解した。
「いいよ、だいたいわかったから…でなんでその人を誘えないんだよ」
相手が話す前に言うのを止めて訪ねる。
そうすると叶はさらに言いにくそうに頭を抱えて小さな言葉で呟くようにしていった。
「そ、その…喧嘩しちゃったんです」