コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【オリキャラ】仲良し軍団?いいえ秘密結社です【募集中】 ( No.49 )
- 日時: 2012/06/25 22:04
- 名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: ltRlmf2I)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
■冷たい抱擁
「はあ…」
溜息をつき肩を落とす。
それを聞くと部屋の空気が一層重くなったような気がした。
「すみません」
「あ、いえその…」
(お…重い、空気が重すぎる夢霧は?霧斗はどこ行きやがった、おい朱音寝るな、銀ちゃん…はしょうがないな)
紫の心の中は冷や汗や涙などで外よりひどい事に成っているのだろう。
先程、叶と明旺は別の部屋で何やら話していたらしいが帰ってきた叶の表情は先程より一層暗くなっていた。
「えっと…あの、何があったんですか?」
おずおずとした様子で聞くと叶はそのことを思い出したのかぶわっと目に涙をためた。
驚いたように少し後ずさりそうになったがそれに気が付いたのかハンカチを取り出し眼を拭いていた。
「私今日の大会に出ない方がいいだろうって言われたんです」
そういうと悲しげに笑っていたが叶はそのまま話し続けた。
「大会直前に自分の踊りすらできていないやつが遊びに出かけてるなんてやる気がないからだろうって」
「で、でもそれは貴方が夢霧に連れられて旅館に来たからであって…」
申し訳なさそうに、少し焦ったような顔で言うと叶は苦笑いの表情のままゆっくりと首を左右に振った。
「ううん、違うの…私も少しやけになって外出てたから、彼に言われてもしょうがないんだと思うんだ」
また泣きそうになっては涙をぬぐう、その繰り返しだった。
しかし部屋の隅にある時計を確認するとスクッと立ち上がる。
「私、彼に練習付き合ってもらうからもう行かないと」
その言葉を聞いて紫も立ち上がり見せてくれていうと少し戸惑った様子の叶だったが一応案内してくれるようだった。
紫はこの先どうするかと考えていた。
(銀ちゃんは寝てるし、そっとしとくか)
部屋に着くと明旺はすでに不機嫌そうな顔をして待っていた。
先程の待合室のようなとこ所より少し広かったが思っていたより狭く個人練習などに使うのだろう。
見ら先が付いてきたのに少し不満そうな表情を一瞬見せたがすぐにそれを見せなくなったため紫はすごいな、と感心してしまった。
「俺、見学してたいんでやっててください」
念のため、と思いそういっておくとああなんだ、と言いたげな顔でニコリと笑われた。
「おい叶、付け焼刃でもちゃんとできるようにしろよ今日が本番なんだからな」
「うん、そうだね明旺ちゃん」
紫はそんな二人をじっと見つめていたが数分立っても状況は変わらず思ままだった。
あまりやりたくない行動だったが紫は一人でそれを実行することにした。
ふう、相手に聞こえないよう小さくため息をつき歩き出すと半ば強引に叶の手を取った。
「「え」」
何が起きたのかわからない、そんな表情だった。
それも当然だろう見学と言ってみていた人がいきなり割って入ってきたのだから。
「ちょっときみ、えっと紫野君だっけ?悪いけど今は練習中なんだよ」
「知ってますよ…それでもあんたたちどっちも集中してないしそんな中練習しても意味ないだろ、あんたも少し嫌そうだったしなんなら俺が飛び入り参加形式で叶さんとペアくみますから」
睨み返す相手にこちらも睨み返したい、が目付きが悪いのが災いして必要以上に相手を刺激したりする可能性もあるため技と笑顔で答えておいた。
「そんな冷めたダンスならやったって意味ないですよってことですよ」
- Re: 【オリキャラ】仲良し軍団?いいえ秘密結社です【募集中】 ( No.50 )
- 日時: 2012/06/30 20:44
- 名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: OHqLaWWa)
■水たまりの上でワルツを
「あのですね、叶に何言われたか知りませんけど初心者がいきなりできるほど簡単じゃないですよ」
「それでもいやいややるよらしですよ、それに俺ダンスの教養なら少し受けてますし」
不快の色を露わにしているが紫はあくまで平静を装っている。
このことに関しては夢霧や切戸が友人でよかったとつくづく思った、見慣れてれば装いやすい。
「ちょ…紫野さんどういうことですか」
照れているのか焦っているのか多分どちらも両方だろう、叶の顔はやや赤くなっていてこちらまで恥ずかしくなるがそれを顔に出さないようにするのに必死だった。
「それにあなた曰く下手なんでしょう?叶さんは」
ぐっと堪えたような相手の表情を見るのはいささか心が痛んだがこの場合やむを得ないと紫は我慢した。
正直いつも夢霧たちにこういうことをされて自分も明旺と同じ立場に立たされているのだから同情すらできてしまう。
「だからって—「所詮はいい訳でしょう?まあしょうがないからこの際はっきり言いますね、彼女は貴方と踊りたいそうです。でもあなたは維持になって彼女を拒んでる、ただそれじゃあ彼女があまりにも不憫じゃないですか…」
やや長くなったが言えた。
はあ、と一息つく紫に明旺迫るようにして近づき方を掴んできた。
「これは俺と叶の問題だ、関係ないあなたが入ってこないでください」
そういわれると紫ピクリと片眉を動かした、
そのまま明旺を睨み返した。
「関係ない?俺は叶さんに相談されたんだよ(半ば強引に聞き出したんだけど…)それならもう関係なくないだろう!第一こんな状況にまで堕としたのはあんただろ!」
その言葉に再び何も言えなくなったのかただ拳を強くぎゅっと握りしめた。
そして少し黙りこむと紫の肩から手を話して小さくため息のようなものをついた。
「すみません…少し叶と話させてもらいませんか?」
「ああ、いいですよ」
どうやら追いついているようだし後は放っておいても平気だろう、と思い叶の腕を離すとニコリと笑顔で返事をした。
(さて…待つか、それよりさっきまでの俺本当にやばかっただろ、後で謝ろう)
それから何分経っただろう?
壁に寄り掛かっていると月蟻とドアの空く音がし、紫がそちらに視線を向けると笑顔で少し気恥ずかしそうな表情をした二人が立っていた。
「解決したみたいですね、」
「本当にすみません…有難う紫野さん」
そこまでべたに褒められると照れる、という様に頬をかいた。
そのあとダンスが今日の17時にあると聞き暇だから見に行こうと時計を見ると時間は随分と立っていた。
「頑張ってくださいね、えっと…何踊るんでしたっけ?」
「さっき説明したじゃないですか、ワルツですよ」
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うぇーい、はい。
終わりました。この賞はほんとにデータごと吹っ飛んでるんでもうかなり手抜きです。
呼んでくれた方、有難うございます!これからも更新するので見ていってくだされば←
ただ私今までの話の間で書く予定だったのにプロットが、で何話か書いてないのが有るのでまあそれでよければノ
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