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Re: 仲良し軍団?いいえ秘密結社です ( No.8 )
日時: 2012/06/17 04:11
名前: 生卵。 ◆l5afVy7QjU (ID: dD1ACbVH)
参照: エピソード3.


■嘘、俺の力…超能力?(某広告パロ、前編)

『今日のあなたの運勢!占っちゃおー☆』

ガブリ、朝食のトーストにかぶりつきながらTVに目を向ける。
今校内では一番視聴率の高いvipというニュース番組だ、決して2chとかそういう類ではない。

「えーと、獅子座獅子座っと…って獅子座無くね?!やべえよここに無いってことは12位か1位だろ?二分の一の確率で最下位とか馬路うわああああ」

机に突っ伏した、静かに最後の審判が下るのを待った。
ドクンドクンと脈打つ音まで聞こえてきそうだった。

『一位はかに座の貴方!素敵な出会いがあることでしょう!』

(終わっ…た、燃え尽きたぜ…真っ白にな)

そんなあほらしいことを考えながら気を取り直してトーストを再び頬張る。
何故か今日はニュースが様聞こえる気がする、嫌がらせだろうかと思いながら再びTVに目を向ける。

『残念、獅子座の貴方は12位です!不運が付きまとう一日となるでしょう』
「最悪じゃねーか」
『でもご安心を!新しい力に目覚めるかも、困ったときは一人で考えず周りの人に相談しましょう、ラッキーアイテムは白と黒の紐パン【自主規制】です』

(朝から何放送してんだよ、つかこれ獅子座男子にはある意味入手困難すぎるだろ)

これが夢ならいいのに。
そう考えたくなるような気分だった。そして外は大雨だ。


家を出て早数十分、桜宮学園が見えてきた。
あと少しだと思って小走りしたときだった、一気に視界がぐらついた。

「うおっ」

そう言い終わる否や、体に鈍痛が走った。
視界の先は空だった紫は転んだのだ。

「あはは紫バナナの皮で転ぶなんて何時代の人間?」

何時からいたのか、後ろでは夢霧と霧斗がおなかを片手で押さえて笑っている。
周りからの視線も痛い。

「恥ずかしいなあ紫」
「うっうっせえよ」

立ち上がりすたすた歩きだすと再び同じバナナの皮で滑り、本日二度目の転倒。
東雲兄妹にかかわらず周りが笑っていた。

「そうか、クラスの男女が今日言っていたドジな男子とは貴様の事か」
「ドジで悪うございましたあ」
「あっははは、二度も同じもので転ぶなんていまどきはやらないよ紫」

ニヤニヤしている2人をフードで隠れた目で一応睨んでおく。
多分気がついてはいないのだろうけど。

「でも大丈夫?打ち身は冷やしたほうがいいんじゃない?」
「銀ちゃん…俺を心配してくれるのはお前程度だぜ嗚呼、神様」

大げさに泣き真似をすると銀乃寺は母親のような笑顔を浮かべた。

「vipの占いはよく当たるからなあ、そういや新しい能力がどうたらこうたらとか言ってたよなあ」
「さすがにそれはねーよ、超能力者にでもなれるってか?」

散々な目にあった為嫌味っぽく言ったが皮肉なことにそれすらも笑われてしまった。

「だったら瞬間移動とかできたりしてなあ、やってみろよ」

勿論霧斗自身冗談だったに違いない。
しかしその冗談が数秒後に本当の事に成るなんて誰が思った、誰がわかっただろうか