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七年後——。

農民達の住む、城下町からは程遠い村に、珍しく馬の蹄の音がしている。

此れから大戦が始まるというのに、大将はえらく陽気なようだ。
ご存知「鉄砲」を使った戦い方で本州を統一した「藤崎雄」である。

あの御二方は武士だけでなく、我等農民にも戦に使わせてくれるというのだから人気はNo,1だ。
彼の方が是非、天下を握ってもらいたい。

さぁ。天下分け目の合戦だ。此れは激しい戦に成る事は否めぬ。

東軍　藤崎雄　西軍　秋川仁

「秋川家の血ももう終わりだな・・・」
「そうだな。ユウ君」
僕らの顔や声もどことなく大人びているようだ。
風が冷たい。戦の前のピリピリした雰囲気だ。

でも其の雰囲気には慣れた。慣れてしまった。


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