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13　東咲先生side


「では始めます。今日は」

「こんにちわ」


挨拶を終え、皆を見渡す。
そして…


「おまえたちさぁ、卑怯だよなぁ」

「はっ？」


何言ってんの？と云った顔をする生徒たち。
僕は、普段あまりかけないメガネを装着する。
こっちの方が、心が落ち着く。


「なんつーの？こういうのっていじめって言うんだよな？」


一部の生徒は、僕の言ったことを理解したようだ。
新里も。


「なんだ？そーいうのも何人かでやれば平気なものなのか？」

「…授業をしてください」


口を開いたのは新里。
俯きながら、しっかりとした声で言った。


「おまえらって、そういう…」

「もう、やめてください！！」


新里の怒鳴り声。
静かな教室に響き渡る。
新里は顔を上げ、僕を睨む。


「どうでもいいんです…」

「なにが、どうでもいいんだよ！！」


僕の怒鳴り声に、隣で授業をしていた櫻井先生、神薗先生が驚いて教室をのぞいてきた。


「おめぇがどう思おうがな、どうでもいいわけねぇんだよ！！
　おめぇ自身の為でもあんだよ」


「私のことは放っておいてください」


「誰が、おめぇを見捨てるかよ！！」