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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: いじめ ( No.37 )
- 日時: 2012/07/13 19:11
- 名前: うえってぃ (ID: o6.7IlxV)
第7話「ママの涙」
ママの様子が変わったのは、パパが死んでから。
ママは、パパが大好きだった。
パパはね、
パパはね…
って。
ママが、パパの子供じゃないの?
っていうくらい、
いっつも、私に笑顔で言ってきた。
そんなママは、とっても可愛くて。。。キラキラしてた。
「ただいまー。あー、疲れた。」
翌日の朝、私が自分で朝食を作っていたとき、ママは帰ってきた。
疲れているようには、見えないけど。
「あー、ママの分も作って。」
「うん。」
私は簡単に、半熟のスクランブルエッグとバターを塗ったさくさくの食パンを2人分用意した。
「うっまーい♪やっぱ、半熟だよねー。」
なんて、ママはのんきな事いってる。
そんなママに、少し腹が立った。
私は、こんなに辛いのに。
ママは、どうして笑顔なの?
パパを捨てて、男と会ってるから?
自分は、欲のままに生きていられるから?
意味が分からない。
意味が分からない!!!
ドンッ!!!
私の強くたたいたテーブルが少しゆれる。
「ママは、ずるいよ!!!私は、こんなに苦しんでるのに!!!私を置いて、男と会うなんて!パパは、もういいの?!この世にいない人は、どうでもいいわけ?!!!」
ママは、私を見上げて驚いた顔をして、目には涙を溜めている。
————しまった
私は思わず言ってしまった。
私、ママが大好きなのに。
この世でたった一人のママなのに。
こんなにも、ひどい言葉を言ってしまった。
「香穂…」
ママの声は、震えてて。
「香穂、香穂…」
「香穂、ごめんね…」
ママの目から涙がこぼれ落ちた。
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