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Re: 向日葵の破片。  -Himawari No Kakera。- ( No.14 )
日時: 2012/10/14 13:16
名前: 透子 (ID: VEcYwvKo)

第一話Ⅱ*別れ


気が付くと、道路の真ん中に座っていた。

「え、あれ? 私、何してたっけ?」


……確か、花火大会の待ち合わせ場所に洋平がいて……。


道路に座ったまま思い出していると、車のエンジン音が聞こえた。
はっと横を見ると車が来ていた。

「助け——!!」

もうダメだと思った。
しかし、車は美湖には何のダメージも与えず、通り過ぎて行った。

というより、貫通していった。




え……?
助かった?
私、生きてる?

ううん……違う。

死んでる?



その途端、美湖の頭の中に中型の乗用車が思い浮かんだ。


「あっ……あぁ……っ」


苦しい胸の痛みは嗚咽として地面に落とされた。


「い、……いやああああぁ!!!!」


美湖は走り出した。
何が当たろうと感じない。体が通り抜けてしまう。

すれ違う浴衣のカップルも、美湖の姿に気づかない。



「やだ、やだっ、やだっ」


走ったあとの絶望感はあるものの、疲労感はなかった。

風も感じない。
寒いとも暑いとも思わない。

「私は……」

私の体は、どこにいるんだろう。
考えるより先に、美湖の足は一番近い病院へ向いていた。