コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ようこそ!我らが青春部へ![season02 始動] ( No.11 )
- 日時: 2012/08/03 16:26
- 名前: 夏目 ◆x59qz04G1I (ID: fbqYC.qT)
- 参照: ▼ season 02 青春写真とります
外ではとてもうるさい蝉の大合唱中。その歌声を頼りに虫網を持った少年達が走り回っている。太陽は雲の隙間から遠慮なく暑い光線を地球上に送っている。そのせいもあるのか最近は体温を上回る気温が多い。夏休みらしい天候だとは思うけど。
——夏。私の最も好きな季節であり、最も苦手な季節でもある。一応、中学生の頃は活発でスポーツ少女だったので汗を掻くことは別に嫌というわけではない。それに夏には夏のイベントがある。夏休みに海にプールにお祭りに花火に肝試しに……。江戸っ子精神な私はそういうイベントが大好きなわけである。
水色のソーダ味のアイスキャンディーを食べながら当たり前のようにパソコンで某動画へとアクセスする。もちろん私の日課。長い間手に持っていたアイスは溶けてきたのか、溶けた汁が手に零れ落ちる。ベタベタになるのが嫌なので残りを一口で食べると手を洗いに行くついでにアタリとも何も書かれていない無機質な木の棒を捨てる。
自分の部屋の前を通ると聞きなれた音楽が聞こえた。一定の間隔で振動する携帯電話を手に取るとメール着信だったようで中身を確認する。送り主は青春部副部長となっている藤堂君からのものだった。
そういえばあの活動開始宣言をした日から活動と言えるものはしていない。私と雅ちゃんの溜まり場となった部室は準備室から見事に変化を遂げ教室といえるものにはなっただけだ。まだ“いえるもの”の段階だけど。
藤堂君からのメールの内容は要約すると夏休み中に活動をしようということだ。そして活動という活動を勝手に決めるのも気が引けるらしくその打ち合わせも行うそうだ。もちろん参加する気はない。
一通り新着動画などはあさり終えたので青春部宣伝ポスターの制作を始める。夏休みの宿題は最終日に徹夜で毎年こなしているので眼中にない。
ポスターを制作するにあたって困っていること。それは強調する事がないことだ。例えば、料理部は料理を作るのが好きな人 !! とか陸上部は足が速くなりたい人 !! とかでアピールポイントがないのだ。
アピールポイントを考えるとどうしようもなく馬鹿なことしか思いつかない。例えば『ラノベのような青春、あなたもしてみませんか ?? 』『愉快な仲間達と青春を過ごしませんか ?? 』
——だめだ。さすが二次ヲタ。
自嘲気味に自分をあざ笑ってもいい案は思いつかない。だがさすが二次ヲタ。いい案は浮かんだのだ !! そう、打ち合わせで皆に伝えて協力してもらえればいいポスターができる !!
先程は参加などしようとも思わなかった打ち合わせに参加する気になった私はすぐに支度し始める。時計に目をやると針は13時半を差していた。急がなくちゃ間に合わない。
“ 打ち合わせは急だけど今日やりまーす !! 2時に学校の正門前集合 !! ”