コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: レモン色ドロップ。【短編集】〜リクエスト募集中〜 ( No.9 )
日時: 2013/01/19 15:37
名前: 上総 (ID: SnkfRJLh)

[ 単純明快、答えは恋 ]



「お前、まだ勉強してんの?」

外はキレイな夕焼け空。
そんな中、私は放課後の教室で残って勉強していた。

と、ふいに幼馴染みであるコイツが話しかけてきた。

「暇なんだったら帰れば?」

別に強制的に残らされてるとかではなく、私が好きで残っているのだ。
さっきから暇そうに話しかけられて集中できないし、どちらかといえば帰ってほしいのだけれど。

「いや、お前が帰るまでは待ってる」

どこまで忠実なんだ、と思う。
普段から、男のくせに私に尻尾振ってついてくる、忠犬みたいなコイツ。

(だけどなぜか、嫌じゃない)


自分で言うのもなんだけど、私は頭が良い。
成績は常にトップだし、通知表もほとんど5で埋め尽くされている。
だから勉強は嫌いじゃないし、むしろ進んでやるくらい好きだ。
まあ、同級生やコイツには理解してもらえないけど。


「なんでそんなに私についてくんの?」

そう聞くと、目の前にいる男は顔を赤くした。
別に、思ったことを素直に聞いただけなんだが。



「……お前が、好きだから」

(あぁ、そうですか………って、は?)

『オマエガ、スキダカラ』

その言葉が、頭の中でループする。
いくら考えてもその言葉の意味が理解できず、混乱していく。
頭が良いはずなのに、何と言ったのかさえも分からない。

「おい、おーい」

近くで声がして、ふと我に返ると、目の前に顔。

「わぁ!!」

「ぅわ、いきなり大声出すなよ!」

びっくりしたのはこっちだと叫びたかったけれど、言葉が出る余裕なんてない。
辛うじて、やっと今の状況を理解したくらいだ。

(あれ?なんで私の顔、熱いんだろ……)



Q.この感情の名前は、なんですか?




A.単純明快、答えは恋。