コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: レモン色ドロップ。【短編集】〜リクエスト募集中〜 ( No.29 )
日時: 2013/01/19 17:33
名前: 上総 (ID: SnkfRJLh)

[ *学園ミッション* ] 君音様リクエスト




「学園ミッション、今回のミッションは…「おいおいおい!!」

「……何?」

なんの変哲もない部室に、男女が5人ずつ。
突然話し始めたのは赤い瞳を持った1人の少女。
その話を遮ったのは、青い瞳を持った1人の少年。

その少年を冷たい目で睨む、少女。

「いきなり話し始めてもなんのこっちゃ分からないだろ」

「え、あたしが説明すんの? ……やだ。面倒くさい」

「……えーっと、ここは風浜学園の学園ミッション部、通称学ション部です。活動内容は……ダラダラする?」

「学園の平和を守るために色々なミッションをこなしながら成長していく部活よ。何度言ったら分かるの?」

「……だそうです。で、このうるさい女が「うるさくない」……長谷川京で、俺が部長の相沢良です」

ひとしきり話し終えた良は、「あたしが部長よ!」と叫んでいる京を尻目に、原稿用紙を取り出した。

「……何してるの?」

「いやいやいや、何してるのじゃねぇだろ!!
 今回の依頼は「ミッション!」……ミッションは小説を書いてほしい、だろ?」

「あぁ……そうだったそうだった。じゃ、頼むわ」

「分かった……って、はぁ?
 おい、お前はやんないのか!?」

「あ〜、あたしそういう面倒くさいの無理だから。杏ちゃんと良に任せるわ」

杏ちゃん、というのは白藤杏のことで、ここの部員である。
自称小説家で、メガネをかけており見た目はインテリっぽいが、実際そんなに頭は良くない。


全く手伝う気のない京は放っておいて、良と杏はペンを手に取った。
もともとは文芸部の部長である遠野から依頼されたもので、遠野はついこの間右手を骨折してしまい、コンクールに出すはずだった小説が書けなくなってしまったのだ。

それを聞いた京は、勝手に“代わりに書く”という約束を取り付け、しかも他人に押し付けたのだ。
まあ元の話は出来ているから、それを書き写すだけなのだが。
話のテーマは『母校』。母校が取り壊されることとなった少年の感動的なストーリーである。

「母校、か……」

実は、良も母校が取り壊されているのだ。
この学園が出来る前は別の高校で、良も通っていたのだが。
老朽化が原因で取り壊されることになったのだ。
そのことで一部の教員や生徒は異動となり、良も悲しい思いをした。

「何、前の学校のこと思い出してるの?」

「……あぁ」

「でもさ、おかげであたしたちに会えたんだし、良くない?」

確かに京の言う通りだ。
京たちここの部員とはこの学園に入って出会った者ばかりだ。
ここに来てから(というかこの部に入らされてから)良いことはあまり無かったが、案外良いものかもしれない。


(これが、青春……なのか?)


俺たちの青春は、まだまだ続いていく…………はず。






——————————
あれ…? なんか書いている間に壮大なストーリーに……。
あんまりお題に沿ってないような……。
君音様、すみません!!

相沢 良/あいざわ りょう
長谷川 京/はせがわ みやこ
白藤 杏/しらふじ あんず

君音様、リクエストありがとうございました!!
遅くなってすみませんm(__)m