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Re: レモン色ドロップ。【短編集】〜リクエスト募集中〜 ( No.42 )
日時: 2013/01/19 17:43
名前: 上総 (ID: SnkfRJLh)

[ 花火ノ様ナ私ノ恋〜ハジケルココロ〜 ]  君音様リクエスト


キミと初めて2人っきりで来た、夏祭り。
一緒に出店を回って、一緒に色んなものを食べて。

「楽しかったな!」

「うん、そうだね」

あともう少し。
花火が打ちあがったら、この時間は終わってしまう。

「じゃ、行くか」

そう言って歩き出すと、私の手に何かが触れる。
それは確かに、キミの手で。
驚いてキミの方を見ると、キミはにっこり微笑んでこう言った。

「はぐれたら、大変だろ?」

嬉しかった。
単純に嬉しくて、顔が熱くなる気がした。
だけど、所詮はぐれないように手を繋いでいるだけであって、キミと2人でいられるのは今、この瞬間だけ。

なら、せめて。
今だけでも、この気持ちでいさせて。


ドーン、と響く大きな音とともに、空に色とりどりの華が咲く。

「綺麗だな」

「そうだね、ほんと……綺麗」

キミの横顔も。
どうしても花火を見つめるキミの横顔に見入ってしまう。


「あ、のっ————!」

「え、何?」




『 す き で す 』 


たった4文字のその言葉は、花火の音とともに消えていった。

「ごめん、聞こえなかった」

「……ううん、何でもない」

「そっか」

最初から、決めていた。

この瞬間、花火と一緒に私の想いは弾けて消える。

明日からキミとは、ただの友達。





私の想いは、花火の様に儚く散った。






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遅くなってすみませんでした!!

花火、告白……定番ですよね!
残念ながら作者はそんな体験したことはありませんが(´・ω・)

君音様、リクエストありがとうございました!!