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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【恋愛とか】 きみとぼくのものがたり。 【短編集】 ( No.74 )
- 日時: 2012/11/20 22:38
- 名前: 甘月 (ID: SnkfRJLh)
- 参照: http://have-a.chew.jp/on_me/top.html
1.隣同士がいちばん自然
「ねえねえ、ふたりって付き合ってるの?」
「「ううん」」
男女の友情は成立しない、なんて誰かが言っていた。
けれどふたりは紛れもなく“友達”で、それ以上発展することは無い。
いわば友達以上、恋人未満なのである。
ふたりの出逢いは、7年前。
小学1年生だったふたりは、何の前触れもなく仲良くなった。
それから現在————中学2年になるまで、ふたりはずっと同じクラスだった。
それは偶然なのか、必然なのか。
そんなのは誰にも分からないのだけれど、とにかくそれだけ一緒にいたふたりは、恋愛感情など抱いたことが無かった。
互いに互いを友達と呼び、恋とは程遠い生活を送っていた。
「それちょっとちょーだい」
「ん、はい」
涼の飲んでいたフルーツジュースを指さして、蘭が言う。
普通は男女で回し飲みなどありえないが、昔から一緒にいるふたりだからこそ出来ることだ。
最も、周りからしてみれば充分おかしいのだが。
「あんたら、本当にデキてないわけ?」
鈴夏が呟くと、ふたりが見事に揃って頷く。
この質問、実は今まで何度もされていて、その度にふたりは同じ反応を返していた。
鈴夏は、信じていないようだが。
そんなこんなで、今日もふたりは平和です。
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