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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ラブロボ!!! ( No.37 )
- 日時: 2012/07/30 15:39
- 名前: うえってぃ (ID: HpE/sQXo)
第6話 ★ 沙琴 ★
「あいつら、キモイな…」
そんな中傷の言葉を浴びせられて、我に返った。
——他の人にロボットは見えないんだッ!!!
私の顔は真っ赤になる。
「有馬、なんかコッチ見てるやつがいる。」
有馬のロボット、ティアラが教室の方を指さす。
「アイツ、沙琴だっけ?」
——水瀬 沙琴さん…
笑顔がかわいくて、優しい子だ。
髪が綺麗…
——あんまり、喋ったことはないけど…
「おい、俺、今アイツと目が合った!!!」
諒が大きな声で言う。
そして、づかづかと沙琴の方へ向かう。
「諒ッ!!!」
私が大きな声で叫んでも、諒はお構いなし。
おまけに、周りの人には変な目で見られた。
「おいッ!!!お前。」
諒は、沙琴の目の前に立って言い放つ。
沙琴は、見えないはずの諒を見つめる。
「お前は、俺が…見えるのか?」
諒が問いかける。
沙琴は、ゆっくりうなずいた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「つっかれたぁ…」
放課後。
部活も終わり、今日は有馬とついでにロボット2体と帰っていた。
「有馬。沙琴って、どうして諒が見えたんだろう…」
私は、有馬に問う。
「知らねえよ、そんなの。」
有馬は冷たい。
「あ。沙琴だ。」
ティアラがかわいい声で呟く。
ティアラが指さす場所には、カメラを持っている沙琴がいた。
「沙琴さん。」
私は、沙琴に話しかける。
「あっ…美奈さん。に…今朝の。」
沙琴は、みんなを見つめる。
——ロボットも。
「やっぱり、見えるの?」
私は、思わず問いかける。
「ええ。」
沙琴は、答える。
「どうして…見えるんだ?」
有馬が呟く。
「分からない…私にも。」
沙琴は、少し悲しげな顔をする。
「でも、1つだけ。知ってることがある。」
沙琴は、呟いた。
「諒さんや、ティアラさん以外にもロボットは…いる。」
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