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Re: ラブロボ!!!  ( No.45 )
日時: 2012/07/31 15:44
名前: うえってぃ (ID: HpE/sQXo)

第8話 ★ 過去 ★

「っ————」
「鈴!?」
鈴がようやく目を覚ました。
でも、鈴はすぐに立ち上がり私たちを一瞥して帰ろうとした。
「おい、待てよ。」
それを、有馬が止める。
「詳しく、教えろ。ロボットの事。」
有馬が恐い顔で鈴を見つめる。
「いやよ……」
鈴は、悲しげな顔で呟く。
「あんた達なんかに、教えることは何もないわよッ!!!」
そう強く鈴は言い残して、去っていった。
「怒鳴ること……ないじゃない。」
ここ、私の部屋には私と有馬とロボットが2体。
いつものメンバーだ。
なんだか、悲しい気分だ……

「麻紀はね。私の元親友だった。」
突然ティアラが小さな声で呟く。
「かわいくて、優しくて……」
ティアラの表情が曇っていく。
「だけど、麻紀の親はロボット界の支配者。麻紀の両親が死んだと同時に麻紀は、誰にも姿を見せなくなった……」
瞳には涙を溜めている。
「それからは、悪い噂ばかりで……」
もうそれ以上、ティアラは喋らなかった。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇



あの日から、3日たった。
でも、鈴は学校に来ていない。
あれから1度も。

私は、諒と一緒にお見舞いに行くことにした。

ピンポーン♪

鈴の家はとても大きかった。

ガチャ

でてきたのは、鈴のお母さんだった。
——綺麗……

見とれてしまうほど美人だ。
「あら、お見舞い?」
鈴のお母さんは、声もかわいらしかった。
「はい。」
私は、笑顔で答える。
「どうぞ。向こうのリビングで待ってて。鈴、呼んでくるわ。」
「はい、お願いします。」
私は、軽く会釈をした。

「美菜ちゃん……」
鈴は私の名前を呟いた。
「鈴……元気だった?」
私は、恐る恐る問いかける。
鈴はゆっくりうなずく。
「ねえ。鈴、詳しく教えて……?あのこと…」
また、鈴はゆっくりうなずいた。