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Re: 初恋〜あなたが *完結* ( No.97 )
日時: 2012/09/17 14:01
名前: うえってぃ (ID: HpE/sQXo)

番外編◆第二話

じゃぶじゃぶ……

公園の水道で擦り剥いたひざに付いた砂を洗い流していた。

夏の公園の水道水は生温くて嫌いだ。

「大丈夫?」

「うん」

駿くんのくれたばんそうこうを貼った。

普通のばんそうこう。

でも、駿くんがくれた世界にたったひとつのばんそうこう。

そう思ったら、自然とさっきまでの痛みもひいていた。




■ ■ ■



「トイレ行ってくるね」

二人でプリクラを撮った後。

駿くんはトイレに行き、私は自動販売機の前に居た。

新しいジュースのパッケージを見ていると後ろから声がした。

「お前……もしかして、真央か?」

懐かしい声……

「健ちゃん!!!」

幼馴染の健ちゃんだった。

小さい頃からいつも遊んでいた幼馴染。

でも、小学校3年のときに引っ越してからもう会ってなかった。

「久しぶりだな!!!元気だったか?!」

「うんっ!健ちゃんこそ」

「俺はいつも元気だって!!!」

「あはははっ」

みんなを笑顔にさせるムードメーカーの健ちゃんは男女問わず、みんなから好かれていた。

「真央?」

後ろから駿くんの声がした。

「誰? この人」

駿くんは、健ちゃんは怪しそうに見ている。

「幼馴染の健ちゃん!すっごい久しぶりに会ったんだよ!!!」

「ども」

そう言って、健ちゃんは駿くんに軽く頭を下げた。

「で?真央、こいつは」

次は、健ちゃんが私に問いかけてきた。

「この人は、私の彼氏だよ!」

私は得意げに話した。

「彼氏……」

健ちゃんが呟いた言葉は、私たちには聞こえなかった。