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番外編◆第三話

「今日からこの高校の生徒になります、沢村 健です」

今日、健ちゃんが私たちの高校に転入してきた。

「よろしく」



■　■　■


「ねぇ、真央!」

休み時間。

結衣が私の元へ駆け寄ってきた。

「どうした?」

「あの、転入生よ!」

「あぁ、健ちゃんのこと?」

「健ちゃんって……あんた達、もしかして知り合いっ?!!」

「ん、まぁ幼馴染だし」

結衣は、私の一言に驚いている。

「なーに話してんの?」

結衣と話していたら、健ちゃんが割り込んできた。

「健ちゃんのことだよ」

「俺のこと?うわぁ、俺ってモテるわぁ〜」

「違うわ、馬鹿」

結衣は私たちの会話についてこれていない。

「じゃ、俺職員室行かなきゃ」

「道分かるの?」

「あ、分かんねぇや。真央、案内しろ」

「えー?!面倒くさい」

「気がきかねえヤツだな……」

「私が案内するよ」

結衣が笑顔で言った。

「結衣、優しいー」

「……真央の友達か?」

「そうですよ」

「じゃ、遠慮なく」

二人は私を置いて、職員室へ向かった。