コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の幼馴染みが橋の下に住みついたようです。 ( No.4 )
- 日時: 2012/08/22 19:28
- 名前: なちゅら (ID: Fhb4zUz0)
②俺の幼馴染みが死んだそうです。
「はああああああああ———————————————————っ!!!??? お前いい加減にしろよっ!!!!!」
そうして、竜輝は紅浬に拳骨を一発くらわせる。
鈍い音が響き渡り、紅浬は唸る。
「痛ぁぁぁっ!? 何すんのよ!!」
紅浬は絶叫しながら、先を歩く竜輝にとび蹴りをする。
竜輝は、思いっきり転ぶと、血が赤く滲む肘を押さえながら
「痛ってぇなこんのクソ女ァァアアァッ!! 死んだとか訳分からねぇこと言ってんじゃねぇぞ!! 死んだら霊感ねぇ俺に見えるハズねぇだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
竜輝は腹の底から怒鳴る。
「あるのかもよ!!」
紅浬は、頭を抑えながら言う。
「ねーよ!!!」
竜輝は立ち上がり、ズカズカと前を歩きながら言う。仕方なく紅浬もついていく。ふいに、竜輝が外灯の下で立ち止まる。つられて、紅浬も立ち止まる。外灯の明かりが、2人を照らし、影を作った。竜輝はゆっくりと口を開いた。
「紅浬、知ってるか? 幽霊には影がないこと。」
その口元は、微かに笑っていた。
「知ってるよ、前、一緒にテレビで見たじゃん?」
紅浬は、なんでそんなことを突然聞くのか分からない、といった表情だ。
「じゃあ、何、それ? 」
そう言って、竜輝が指差したものは—————・・・。
紅浬の“影”だった。
「あっ!?」
素っ頓狂な声を上げる紅浬に対し、竜輝はクツクツと笑っている。
「あー、そうだ、ついでに言うと、幽霊って実在しないんだってよ。」
「えっ!? 嘘!!」
「ほんとー。影になって写真とかに写ることはあっても、触れることはできないんだとさ。」
竜輝は誇らしげに語る。全てテレビでどっかの学者が言っていた言葉だが。
「えー、なんだー、残念。」
紅浬はつまらなそうに呟く。
「ということです。……それで、紅浬ちゃんは何がしたいのかな? え? 言ってみろこの野郎。」
竜輝はいらだちを隠せないようで、最後の方はほぼ暴言。そんな問いに紅浬が答える筈もなく———……。
「まぁ、いいじゃんいいじゃん。じゃねっ!!」
紅浬は今まで辿っていた道を逆戻りする。
「おい!? 紅浬!? どこ行くつもりじゃボケがコラァァッ!!!」
竜輝は紅浬を追いかけようとしたが、やめた。
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2012/7/11 22:19
紅浬
私は大丈夫(死んでないしww)!!
竜輝も早く帰らないとお母さん心配するよ!
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彼を踏みとどまらせた1件のメール。追いかける気も失せた。
何がしたいのかサッパリだ。