コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.157 )
日時: 2013/03/26 16:36
名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)



「…えっと……ごめん…。大丈夫?」


女に泣かれるなんて初めてでどうしようか悩んだ。



「…なんで、佐藤くんが謝るの……」


空遥はただ涙を流しているだけですすり泣いたりはしていない。



とても落ち着いている。


いつもさわがしい彼女がこんな風に泣くなんて意外だ。


「こっちこそごめん…。佐藤くん急いでたよね?」


いや……。急いでたけど…。


「別に急いでないよ。」


俺はそう言った。

Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.158 )
日時: 2013/03/27 10:32
名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)



「え…と……どうした?」


俺は恐る恐る聞いてみた。



「そっか……。佐藤くん、私が隆弘のこと好きって知ってたよね……。」


ズキンッ


“隆弘のこと好き”



「あ、ああ。知ってる。」

俺は傷ついた顔を見られたくなくてうつむいていった。


「私、フラれちゃったっ〜」


笑いながら言う空遥。

でも目からは涙がまだ流れている。

止まることなく。ずっと…。


俺はそんな空遥を見てられなかった。


だから……




ギュッ


今もまだ泣いている空遥を抱きしめて言った。






「俺にしろよ。」