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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.34 )
- 日時: 2012/08/25 17:31
- 名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)
〜瑠樹side〜
今日は日曜日。
空遥とデートの日だ。
今日の俺はいつもよりおしゃれした。
好きなヤツとのデートだからな。
噴水公園に来たけど…
空遥はまだいない。
もう10時だ。
「ねぇねぇ〜、君、ひとり〜?」
うわぁ。
逆ナンだ。
よくあることだけど…。
なんか今日はいちだんとうざく感じる…。
「新山くん、待たせてすんまそーん。」
また変な言葉づかいで俺に近づいてくる空遥。
「あれ?新山くん、誰?その子。
知り合い??」
いやいやいや……普通、ナンパされてるってわかるでしょ…。
空遥らしいけど。
- Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.35 )
- 日時: 2012/08/25 20:01
- 名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)
「チッ…なによ…。彼女つれかよ。」
女は小さな声でそう言ってどこかに行った。
「ありゃりゃりゃ?行っちゃったよ。いいの?新山くん。」
……ちょっとくらいヤキモチでもやいてくれればいいのに…。
まぁ、いっか。
「よし。行こっか、空遥。」
俺は空遥の手をさりげなく握った。
でも内心、ドキドキが止まらなかった。
顔が赤くなってないか心配だ。
空遥はどんな表情をしているかそっと様子を見てみる…。
普通だ。
普通すぎる。
何事もなかったような顔をしている。
はぁぁ。
- Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.36 )
- 日時: 2012/08/26 18:14
- 名前: チャルトン (ID: qiixeAEj)
「ポップコーンはキャラメル味がいい。」
「よし。じゃあ、買ってくるから待ってて。」
俺が買いに行こうと方向転換したときだった。
「ちょっと待ったっー!!」
空遥がけっこう大きな声で言った。
「なに?どうかした?」
「お・か・ね!!」
「いいよ。俺が出すから。」
普通、そうでしょ。
空遥はあきらかに不機嫌そうな顔をする。
「じゃあ、ポップコーンいらない。」
………は?
「いや……。男がお金出すのなんて普通でしょ。」
「私はやだもん。」
本当、変わってる。
普通の女は最初は"わるいよ…"とか言っときながらもおごってもらうのに。
"いらない"って…
「空遥、変わってるね。」
「うん。よく言われる。」
- Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.37 )
- 日時: 2012/08/28 00:57
- 名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)
結局、お金は半分出してポップコーンを買った。
「そういえば、映画ってなに見るの?」
空遥がポップコーンをほおばりながら言う。
「あれ?言ってなかったっけ?」
『ジョン!離れなさい!』
『いやだ!ボクは絶対に離れないぞ!
ジョーとずっと一緒にいるんだ!』
「……うぅ…ッ…泣ける…」
俺達が見ているのはフランダースの犬みたいな感じの映画だ。
空遥は号泣している。
そんなに泣けるか?
泣いている姿がとてもかわいくてつい見とれてしまう。
今すぐ抱きしめてやりたい。
でも……
空遥はきっと、嫌がるだろう…。
空遥を哀しませたくないから…
嫌な思いをさせたくないから、俺は我慢をする。
普通の女なら喜ぶと思うけど……。
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