コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 風向きはかわるかもしれないじゃないか ( No.40 )
日時: 2012/08/30 20:27
名前: チャルトン (ID: tVNOFy45)



映画も終り、日が暮れてきた。

「じゃあ、また学校でね〜。
ばっははーい!」

空遥は帰ろうとする。

その手を俺は握った。

あ。なんか、映画に誘うときと同じ…。


心臓はドキドキしていて頭は真っ白なのに、ふと、そんなことを思ったりした。


「これ、あげるね。」

俺は金色のピアスにピンクのストーンがついているものあげた。


「え?なにこれ…」

「ピアスだよ。」

「ダメだよ。こんな高そうなものもらえないから!」
空遥は首を横にふる。

「これは無料だから。空遥がトイレに行ってたときあったじゃん?
その時にこのピアスを配ってて、空遥に似合いそうだったからもらったの。」

「そうなの?でも、新山くんがもらったものだから新山くんが使いなよ。」

「こんな女っぽいものを?」

「……プッ…アハハハ!!」

空遥は笑いだす。

「たしかに!そうだね。こんな女っぽいものつけたくないよね!
わかった。私がもらうね!これ、カワイイし。」

そう言って、空遥はポケットにピアスをしまった。

「じゃあ、バイバイ!!」

「うん。また学校で。」

俺は空遥の姿が見えなくなるまで見送り、家に帰って行った。



本当はあのピアス、俺が買ったものだ。
空遥がトイレにいってる間に買った。

あ。このピアス、空遥に似合いそうだと思ったらいつの間にか買っていた。


ああでも言わなきゃ空遥は受け取らなかったと思うから。