ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

〜悠天side〜

あー。イライラする。

マジでイライラする。


「それで、ジョンのあのセリフ！めっちゃよかったよね！」

「あと、その後のシーン！！涙がでたね！」

"あの"とか"その後"とか。俺の近くでそんな話すんじゃねーよ！

瑠樹はときどき俺の方を見てにっこり笑う。

なに？自慢？

一発殴りてぇけど、空遥の前だから我慢してんだよ。


なのに、空遥は俺の方なんて気にしず瑠樹と楽しそうに話して……




ああ！本当にイライラする！！

こんなとこにいられない、そう思って教室から出ていこうとした。

そのとき……

「空遥〜〜？なにしてんの？新山くんじゃなくてうちらと遊ぼ！！」

女三人組だ。

最近、よくうちのクラスに空遥を誘いに来る。


ちゃんと友達いるじゃん。
そう思い始めた今日この頃。

「あ……ごめんね、新山くん。遊んでくるね！」


そう言って、空遥は女三人のところへ行った。


・・・・・空遥がいなくなってイライラする話は聞かなくてすんだけど、瑠樹と二人きりとか同じくらい嫌なんだけど。

「悠天、めっちゃイライラしてたねぇ。」
瑠樹が俺に言ってくる。

いちいち言わなくていいだろ。

「男の嫉妬は見苦しいって言うぞ。そんなに俺がうらやましーか？」


ああ。もう最悪。

ガタンッ

俺は教室を出ていった。

本当に、イライラする！
マジでイライラする！

「はぁ。」

俺はそんなことを思いながら庭付近を歩いていた。


「ねぇ、あんた、本当にこりないねぇ。」

「いい加減にしたら？」

女の声だ。
ケンカか？

「別に…。私はなにも悪くないわよ！自分たちが話せないからって私に八つ当たりはやめてくれる？」


空遥……？




俺はめんどいことに巻き込まれるのは嫌だから無視して通り過ぎようとした。

だけど……反論した声が空遥に聞こえた。

聞き間違いじゃないだろうか？

声が聞こえた方を見てみる。




ほらみろ。やっぱり空遥じゃないか。

空遥といつもの女三人……いや、もっといる。

空遥と女八人だ。