空遥はベランダから出ていった。想像したくないけど…きっと……朝月隆弘のところに行ったのだろう。俺はベランダの柵に肘をつき、グラウンドにいる朝月隆弘を見た。「くそっ……いてぇな…。」ズキンッズキンッ少しして空遥がグラウンドにやって来た。朝月隆弘のところに走って向かっている。上靴のままで…まわりにいた男子を押しのけて…いまの空遥には朝月隆弘しか見えてないんだろう。「「うらやましいな…。」」……大嫌いなヤツと声がかさなった。