コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

PROLOG ( No.2 )
日時: 2012/08/23 13:05
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: UrB7UrBs)

ちょうど1年前のことだった。

私 井上千枝は
恋に全く興味が無かった。
そしてどうでもよかった。

だけど 中学に入学して
部活に入ってしばらくした頃だった。


部活で出来た友達。菜穂に言われたんだ。


 「千枝って昌人くんのコト スキなんだよね?」

  「え!?」

 「美佳が言ってたから 2組で噂になってるよ〜」

  「そんなわけ無いじゃん! だって小学校違う子でしょ? 私 知らないし」

 「やっぱ そうだよね〜」

  「それ嘘だよ」


でもこれが あとでこんなコトになるなんて
思いもしなかった。

第1話『クラス替え』 ( No.3 )
日時: 2012/08/27 13:53
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

菜穂に言われたあの日から
ずっと考えていた。


昌人くんと廊下で初めてすれちがった時
  何かを感じ始めていた。

そして 1年生の秋。
校外学習で乗ったバス。その座席。
通路を挟んだ私の隣。
  それは《昌人くん》だった。
そして この日。
私と昌人くんは初めて会話を交わした。


自分でも信じられなかった。
こんなコトで…
友達の たった一言でこんなに意識し始めるなんて
恋なんてどうでもよかったくせに…


 「千枝! クラス替え発表されてるよ〜 一緒に見にいこ!」

そう言って美佳がやってきた。

  「うん じゃあ行こっか」

**********************

 「美佳! 同じクラスだ!」

  「ホントだ! 小学校の時あんまり一緒になれなかったよね〜」
 
 「ホント!!やっと一緒になれてよかった〜 ……。」


菜穂や他の友達も ほとんどが私と違うクラスだった。
美佳だけが 新しいこのクラスで唯一仲が良い子だった。だけど……

ただ このときは気がついていなかった。
《昌人くん》と同じクラスになったコトを——

第2話『新学期のスタート』 ( No.4 )
日時: 2012/08/27 13:54
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

昌人くんと同じクラスだと気がついたのは
新しいクラスで自己紹介をしている時だった。

そして この日。
再び昌人くんと会話するなんて思っていなかった。


 「井上さん 高野さんって1組?」

  「え? あ…そうだよ」


たったこれだけ。
だけど これだけで
私は十分 良かった。

**********************

そんな新学期のスタートを切った。が
新学期が始まってすぐ
私は初めての別れを経験することとなる。


 「美佳… 明後日だよね…」

  「うん… やっと同じクラスになれたのに…」


幼稚園の頃から ずっと私の隣で笑ってた
親友の美佳が引っ越す。遠くへ。

それは 1年生の終わり頃から聞いていた。
だけどあまり実感できなかった。


  美佳の引っ越しまで 2日。

第3話『決別の日』 ( No.5 )
日時: 2012/08/28 16:09
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

決別の日。
明日の朝早く 美佳は出発する。
学校で会えるのは今日が最後だった。

でも そんな『今日という日』も
 すぐに過ぎ去っていった。
気がつけば 放課後。

自分はこの後 部活。
美佳とは一緒にいられない。


 「あ!美佳ちょっと待って!!」

  「…?」

 「これ… 良かったら読んで!……私のこと…絶対忘れないで!」


それは 昨日
家で書いた手紙。そして小さな一冊のノートだった。


  「ありがとう…」



美佳に渡したノート。
そこに書いたのは 
私と美佳との思い出の曲の 
 《歌詞》だった——。

**********************

私には この新しいクラスにあまり友達がいない。
特に仲の良い友達はほとんどが違うクラスだった。
そして私は 人の輪の中に入るのが苦手だった。

  美佳の引っ越し。
それは私にとって 
  孤独を深める物だった。

第4話『席替え』 ( No.6 )
日時: 2012/08/29 21:07
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

美佳が引っ越してからというもの
私は基本的に教室では1人だった。

そんな1学期は終わり
 気がつけば 夏休みに突入していた。

そして 夏休み。
部活ばかりの日々を過ごし
あの日—1年の時菜穂に言われたコトなんて
すっかり忘れてしまっていた。

**********************

2学期。
私のクラスの担任の先生は
あまり席替えをしない先生だった。

体育祭の後 初めての席替えが行われた。
席なんて どこだっていい。
 そう思っていた。

うるさい男子の隣にはなりたくない。
 そう思っていた。


  「よろしく!井上さん!」

   「…」

  「ムシかよ…」


私の隣の席。それは
このクラスの学級委員 大葉大地だった。

でも大葉大地の後ろの席。
   それは昌人くんだった。

そして私は 忘れていたはずの
あの言葉を思い出していた。

第5話『給食中にて』 ( No.7 )
日時: 2012/09/02 16:38
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

給食中。私が机の下で足を伸ばすと
何かにぶつかった。

 それは 大葉大地の足だった。

ここは 明らかに私のスペース。
そう思って 気がつけば前にある
  大地の足を蹴っていた。


 「…いてっ 井上さ〜ん」

  「…」


 「どうしたんだよ 大地?」


そう言って 同じ班になった
昌人くんが大地に話しかけていた。


  「井上さんに蹴られた〜」

 「井上さん 強っ」


そして 気がつけば再び
大地の足が私のスペースに伸びていた。

第6話『給食中のバトル』 ( No.8 )
日時: 2012/09/08 15:47
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

その翌日の給食中。

私は 同じ班になって
結構話し出すようになった女の子。
  岡橋美奈と話していた。

気がつけば また大地の足が伸びている。
私はそれを蹴ることを悟られないように 
   蹴る。


 「いてっ」

  「大地〜 またか〜」


すると今度は 自分の足が蹴られた。
顔色を変えず私は 再び足を蹴る。


 「いて〜 やっぱ井上さん強〜」

  「だろ? 昌人」


伸びてきていたのは 昌人くんの足だった。

そしてふと気がつけば
それは 毎日の給食中 机の下で起こる 
バトルへと発展していた。

第7話『連絡〜前編』 ( No.9 )
日時: 2012/10/08 17:01
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

その日は 大地は部活の試合で
不在だった。
給食中 毎日のように起きていたバトルも
起こるコトはなかった。

 何事もなく1日が過ぎていく。
   そう思っていた。


 「起立! 礼!」 「「ありがとうございました!」」



 「あ 大地の連絡書いてない」

  「ホントだ」

 「井上さん 書いといてくれる?」

  「分かった」


私は昌人くんに言われ 大地への連絡を書いていた。
 次の日の予定。持ち物——。

私の手がピタッと止まる。
最後に メッセージを書く欄があったのだ。

友達以外に こういうのを書くのが苦手な私…。


 「ねえ 昌人くん ここ書いてくれる?」

  「えー 井上さん書きなよ」

 「でも なんて書けばいいか分からなくて…」

  「“愛してる”とでも書いとけば〜(笑)」

 「は!?」

第8話『連絡〜後編』 ( No.10 )
日時: 2012/10/08 17:08
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: lTRb9CJl)

 「何で!? 私 なんとも思って無いし」
 
  「え〜 顔赤くなってるよ〜(笑)」

 「私…そういうの苦手なんだけど」

  「じゃあね」


昌人くんにそんなコト 言われるなんて思って無かった。

私は 誰かとああいう話題を話すのは苦手だった。
自分では気がつかないうちに 顔が赤くなってしまう。

昌人くんと同じ班になれたコトは嬉しかった。
でも どこかに遠くにいる方がいいと思っている自分がいた。
昌人くんのコトがスキだというコトが ばれてしまうのが
イヤだったから…。

Re: 机の下〜初恋 ( No.11 )
日時: 2012/10/08 17:33
名前: アリサ (ID: A2keqJ/o)


おおー、この後の話が気になる〜

私こういうの好きですwww

結構萌えます☆


頑張ってください(^◇^)

よかったら私の書いた小説≪キミがいた≫も
読んでみてください

でわっ!

Re: 机の下〜初恋 ( No.12 )
日時: 2012/12/20 20:59
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: Fmq2cEjF)

しばらく続き書くの
サボりました(m_m)
ごめんなさい!!

こんな更新率の悪い小説&私ですが
出来る限り頑張りますので
どうか 長い目で見ていてください(o_ _)o

第9話『2度目の席替え』 ( No.13 )
日時: 2012/12/20 21:12
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: Fmq2cEjF)

昌人くんにあんなコト
言われるとは思って無かったけど

翌日 昌人くんにまた
私はからかわれなかったから安心した。


 「やっと 席替えだー!!」


他のクラスは1ヶ月に1回ぐらい
席替えしているのに
私のクラスはあんまり席替えがない。
だから 席替えのたびに私のクラスは
以上に盛り上がる。

本心 私は
席替えなんてしたくなかった。

だって
 昌人くんとせっかく近くの席になれたのに…

けど…
 昌人くんの近くにいたいけれど いたくない…


  …私って
    矛盾してる…


そんなコトを思っているうちに
クジはクラス中を回り 先生の元へ。

先生が黒板に新しい席の座標を書いていく。


 「千枝!!また一緒の班だよ!!」

  「ホントだ!! やったね!!美奈!!」


 えっと… 他の班のメンバーは…

第10話『再び…』 ( No.14 )
日時: 2012/12/21 15:03
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: Fmq2cEjF)

私は黒板に書かれた名前を見て
一瞬自分の目を疑った。

美奈の隣の席。
そこには


 大川昌人


の文字が…


 また一緒の班になれた。


矛盾している私の気持ちだけど
この一瞬だけは 嬉しかった。
そして 昌人くんの隣の席にいる
美奈をちょっぴり うらやましく思った。


 「では今度行く校外学習について話合いをします」

第11話『校外学習〜前編』 ( No.15 )
日時: 2012/12/24 21:18
名前: ぐみ ◆imKHI7a64Q (ID: Fmq2cEjF)

今日は 校外学習です。
しかも午後からは 班別自由行動です。

 班は なんと教室班!


 昌人くんと同じ班で
   自由行動が出来る。


そう思う自分がいて


 昌人くんへの気持ちが
   ばれてしまうのがイヤ。


そう思っている自分もいた。
あいかわらず 矛盾していた私でした。

 
 「じゃ そろそろ集合場所行きますか」

  「そうだね!! 千枝 道どっち?」


で 私は班の地図担当。

 
 「…えっと 今ここだから… あっち! このまま直進」


ちょっぴり道に迷いながらも
行き先が同じの違う班に助けてもらいながら
なんとか 目的地に向かってきました。

でも 思って無かった。
私の判断ミスのせいで こうなるなんて…

 美佳にも 

   昌人くんにも

 迷惑をかけちゃうだなんて…