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Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.13 )
日時: 2012/08/26 21:06
名前: カルマ (ID: JuyJRz6j)

⑥祭り行くぞ!

翌日、いつもどおり退屈な授業を終え、帰る途中だったオレは、ふと夏を感じて立ち止まった。
「...祭りか」
盆踊りの間抜けな、なんとなく懐かしい曲を聴くと、夏を感じる。あぁ、夏なんだなーと。自然と笑みがこぼれる。
「ぃよしっ!」
オレは家を目指して全力で走り出した。

「yuriaっ!!!」
全力でドアを開けて、yuriaを呼ぶ。機械的なゆっくりとした動作で出てきたyuriaは、
『お帰りなさい。ご飯にしますか?お風呂に_____』
といつもの台詞をいい終わる前に、今日はオレが遮って、言った。
「祭り行くぞっ!!!」
一瞬フリーズした後、yuriaは不思議そうに首をかしげた。
『お祭り...?』
「おう!行ったことないか?」
『ありません』
「そうか!まぁ、とにかく行けばわかるって!ほら、行くぞ!」
『わかりました...今日はなんか、ご機嫌ですね?』
「祭りだからなっ!行くぞ!」
半ば強制的にyuriaを連れ出し、部屋の鍵を閉めると、後ろから声をかけられた。

「あら?京介君?」
振り返ると、黒い髪をポニーテールにした、涼しげな水色の浴衣を着た女性がいた。
「げっ...水野さん...と?」
正体は、オレの隣に住む水野さんという二十歳のOL(OLって実際何するのか知らんが)で、その横には水野さんと同じ黒髪の小さな少年がいた。少年はyuriaを見るとぱっと顔を輝かせ、にっこりと笑った。なんか、癒される...
『お姉ちゃん!』
「え?お姉ちゃん...?」
癒されていたせいで、聞き逃すとこだった。
『Rioじゃないですか。どうしてこんなとこに?』
『僕、志保姉のとこで暮らしてるんだ〜』
「え?」
「奇遇ねぇ。京介君のところにリィ君のお姉ちゃんがいるなんて」
全く動じた様子のない水野さんは、オレに微笑みかけた。