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Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.18 )
日時: 2012/09/22 20:42
名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)

⑨綺麗ですね

yuria視点

男性陣のなにやら楽しげな様子を、私と水野さんは少し遠く__正確に言うと10メートル23センチ8ミリくらい離れた距離__から眺めていた。あれは射的、というものらしく京介さんは鉄砲のようなもので必死で的を狙っていた。顔つきは真剣そのもので、あまり人間のことを知らない私でも集中していることがわかる。...のに。
「うっ...また外れた...」
「お前...悲しくなるくらい狙いずれてんぞ」
「いや、そんなことないだろ。今めっちゃ惜しかったって」
『50センチくらいずれてた〜』
「いや、さすがにそんなずれてないって」
「そうだよ、1センチくらいだっての」
「それはない」

『京介さん、射的下手なんですね』
「まぁ、射的は難しいもの。...あそこまではずす人はなかなかいないと思うけど。それにしても、楽しそうねぇ」
『そうですね』
「yuriaちゃんは行かないの?」
『...やばくなったら行きますよ』
「やばくなったら?どういう___」

『僕もやるっ!』
水野さんの声を遮って、Rioが元気よく手を上げた。それと同時に私は走り出す。
「お、できんのか?」
『できるよ!』
「これでRioができたら京介かっこ悪いなw」
「お前も出来なかったんだろうが」
「え?いやぁ、まぁ...ははは」
「誤魔化すなよ...ほら、Rioこれ持っ」
『だめです!』
「うおっ」
私は勢いよく京介さんの持つ鉄砲をうばい、一回転して着地した。
『むぅ…なんでだめなのさ?』
なんで。私は博士のところにいた毎日を思い出す。
「アンドロイドといえば怪力だろう」
博士は、そういっていたがそれは青い猫型ロボットのでてくる漫画の、ロボ○さんの影響らしい。しかし、私たちには怪力のほかにも特殊な能力が備わっている。私の場合は家事なのだが...RIoのは何故か、使うものが凶器に変わる。一度使ったものなら使い方を理解して、ある程度セーブできるらしい。けど、あんな使ったことのない、見るからに凶器のようなもの遣わせたら...

バーーーーン!!!!バコッ!!!!キラーン...になるに決まっている。

『絶対だめです。また物壊すでしょう』
『だいじょーぶだって』
「別にこんなんじゃなんも壊れないって」
「そーそー、だいじょーぶ...って、君誰?」
『私はyuriaと申します。超高性能アンドロイドで...」
『いっくよー』
「おう」

バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!
バコッッッッッッ!!!!!!
キラーーーーーーーン..........

京介さんの隣にいた、金髪の少年に自己紹介しているとRioが引き金をひいてしまった。
「うぉい、屋台と店番のおっちゃんとんでったぞ!!!」
『予想以上にひどいことになりましたね...』
『あれぇ?』
「うはー、すげぇ。星になったな」

バーーーーーン!!!
もう一度大きな音が響いた。今度は何だ、と空を見上げると大きくてきれいな花が咲いていた。
『...きれいですね』
「そうだな...」
『すごいねっ!花火なんてはじめて見た!』
「いや、お前のほうがすごいよ...」

夜空に咲いた花火のした、私たちはそれ以上何もいえず佇んでいた。



祭り編終了!...なにがしたかったんだろ?