コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.22 )
- 日時: 2012/09/22 22:18
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
⑪オレの学校生活・2
頭が痛い...ふらつく足取りで教室に入る。オレの頭痛の原因である二人は、そんなことも知らずに厨二な会話をしている。
「フフフ...ようやくたどり着いた...」
「あぁ...長かったぜ。これで、みんなを助けることができる!」
「ここまでこれたのは、お前のおかげだ。感謝している」
「!雷華...」
何の話だ、それは!?さっきまで敵対してた設定じゃなかったのか!?なんで急に仲良くなってんの!?なんて心の声を、言葉にすることさえ面倒なほど俺は疲れ果てていた。何度もつまづきそうになりながら席に着く。ドサッとかばんを置くと、前の席で本を読んでいた癖のある黒髪が振り向いた。
「おはよう、京介。顔色悪いけど、大丈夫か?」
今日聞いた中で一番まともな言葉だ。やさしくて、心地よい低さの、聞いていて安心する声。
「おはよう、琴羽...お前といる時間が一番落ち着くよ...」
「それは嬉しいな。翔と雷華も、おはよう」
「おっはよー」
「聖なる神のまなざしが闇を...夜を?なんだっけ、おはよう」
諦めたっ!?ていうか、最初っから普通におはようって言ってほしい。
「聖なる神のまなざしが闇を切り裂き迎えた聖なる夜明けに祝福を、じゃなかったっけ?」
「なんで覚えてんだ!?」
「あぁ、それだったな」
「わかったから、早く道具しまったら?朝の会始まるよ?」
おれの席は窓際で、その隣は雷華。後ろは翔で、前の席が琴羽。右斜め後ろの席の少女は、今日は休みらしい。それだけでも、かなり助かる。彼女もかなりの曲者だ。この5人で同じ班。そのうち3人が変人なのだ。琴羽はオレの知り合いの中でも数少ない常識人。如月琴羽。男子バドミントン部主将である彼は、雷華と一緒にいることが多い。雷華は女子バドミントン部の主将をしているが、それが理由名わけではないらしい。琴羽曰く、小学生のころからの腐れ縁なのだそうだ。小学生のころからあの厨二を相手にしていたのかと思うと、それはもう、尊敬に値する。オレも幼少期から変人に囲まれて育った。お互い変人を相手にする苦労がわかっているため、出会ってすぐに意気投合した。琴羽はオレの愚痴もうなずきながら聞いてくれるし、本当にいいやつだと思う。
琴羽と話したことで、オレは少しだけ落ち着きを取り戻せた。それも、朝の会が始まるとすぐ失うことになるのだが。