コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.23 )
日時: 2012/09/23 17:12
名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)

⑫勘弁してくれ...

「イヤッホー☆みんな席についてね〜、朝の会を始めるよっ☆」
無駄にテンションの高い担任の教師が入ってきて、朝の会が始まった。
「今日は転校生が来たよ!ヘイ、おいで〜」
誰も知らなかったらしく、一気に騒がしくなる教室。全員が注目する中入ってきたのは——
『初めまして、yuriaと申します。超高性能アンドロイドです』
「なnあkふぇsjdfj!?」
「どうした、京介!?」
「あれー、あの子昨日あったな」
「アンドロイド——!」
驚いて何を言ったらいいかわからなくなってしまった。急に大声を上げ、立ち上がった俺に驚いたのは琴羽。暢気に昨日を思い出しているのは翔で、雷華は目を輝かせている。クラスの大半、いやほぼ全員がかわいいと声をそろえていっている。
「はい、yuriaちゃん。みんな仲良くしてあげてね☆」
『よろしくお願いします』
「いやっ、えぇ!?なんで!?」
『奇遇ですね、京介さん。同じクラスですか。』
「いやいやいや、なんで!?」
『なんでって....人間のことを学ぶには学校に行くといいと、水野さんが——』
「あんの野郎、なんてこと言うんだ!!!」
机にこぶしを打ちつけて絶望するオレを、琴羽がとりあえず落ち着けとなだめる。
「あぁ...そうだな」
「あれれ、京介君とyuriaちゃんって知り合いなのかな?ちょーどいーや、yuriaちゃんの席は京介君の斜め前ね」
「何故そうなる!?」
『はい、わかりました』
「京介...とりあえず、泣くな。な?」
「...琴羽ぁ」

午前の授業が終わり、給食の時間になった。yuriaもオレと同じ班になって、5人で向かい合わせに机をつなげる。
『京介さん、どうしましたか?顔色が悪いです』
「お前のせいだよ、お前の」
「Rioはいねーの?オレまたRioと遊びたいわ」
『Rioは学校に来るには少し幼いので。でも、ありがとうございます。Rioに伝えておきますね』
「yuria、給食食べないのか?何故京介をじっと見つめている?」
『人間観察です。私はアンドロイドなのでご飯は食べません』
「あ、アンドロイド...?」
『ホントですよ。アンドロイドです』
「え、でも、え?」
「琴羽は信じられないようだな」
「なんで?アンドロイドっつってんだからアンドロイドなんだろ」
「...俺が悪いの?」
「いや、それが普通だよ、琴羽」
翔も、雷華も、あの屋台のおっさんも、どうしてみんなすんなり信じたのかがわからない。ちょうどオレがおかしいのかと思っていたので、琴羽の言葉に安心した。琴羽マジ神。オレの救世主だ...
「てか、どうやって来れたんだよ?」
『博士のおかげです。昨日の夜学校に行きたいといったら手配してくれました』
「そっか...」
『はい。そんなわけで、京介さんは明日から私と一緒に登校しましょう』
「嫌「いいぜー」
「では、私も一緒に」
「勘弁してくれ...」
「俺も行くよ。だから、京介。強く生きるんだ」
「うん...」

そんなわけで、yuriaはオレのクラスメートになってしまった。