コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.36 )
- 日時: 2012/10/05 18:36
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
⑱つまり、何が言いたいのかっていうと
「ぃよっしゃ、やったな京介!」
「おう!」
自分でもあの剛速球を打ったことが信じられないが、一応ハイタッチ。俺の撃った球は見事にホームランだったことが更に信じられない。
「えーと、つまり、何が言いたいのかって言うとな...」
バットをおいて、Rioに声をかける。Rioも信じられないと言うように、呆然としている。
「確かに、お前の能力?は怖いけどさ。別にオレ達は気にしないぜっておことだよ」
思い出すのは、昨夜の水野さんからのメール。あまりにもRioが元気なので気になって本当に元気が無いのかと確認したのだ。それに対しての返信は、ここ最近のRioの様子が書いてあった。元気が無い、というよりは公園で遊んでいる子供や、学校帰りの子供を見かけては目に涙を浮かべていて、とても悲しそうだったらしい。涙をごしごしぬぐって、今日のご飯はなに?とにこにこ笑う姿が健気でものすごくかわいい、やばい、萌死にする、リィ君天使、マジ天使。と、半分以上はRioがかわいいと言う内容で埋め尽くされていたが、Rioが『友達、ほしいな』と小さくつぶやいていたという文章は見逃さなかった。それを見つけたときは自分を褒め称えたし、同時にRioに心を開いてもらおうと決心した。
そのために何故野球をしようと思ったかは自分でも謎だけど。
『Rioの能力は、一度使えば大体セーブできるものです。さっきだってすべて剛速球でしたが、3回目は一回目に比べてだいぶ威力が落ちていました』
あ、そっか!それでオレ打てたのか!!
「オレ野球やってたんだけどさ。Rioくらい速い球なんて受けたこと無かったから、楽しかったぜ」
翔の笑顔はいつでもまぶしい。心のそこから楽しそうに笑うのを見て、Rioの目が潤み始めた。
「すごく驚いた。あんな剛速球を投げられるのかと、確かに怖くもなった。が...別に、そんなの友達をやめる理由にはならないだろう」
というか、途中から空気だった私が言える立場でもないのだが、と拗ねたような複雑な微笑で雷華が言った。大丈夫、今のお前はかつてないほど男前だよ。
『友達...?』
Rioの声がかすかに震えている。琴羽がいつもの心地よい低さの声で
「そうだよ。オレはもうとっくにRioの友達だと思ってたけど、Rioは違うのかな?」
ていうか、オレも途中から空気だったんだけど。琴羽の表情はいいとこをとられた、まぁ、仕方ないというあきらめて吹っ切れたような顔だったけど確かに優しい顔だった。
『いいの?』
小さな、アンドロイドの少年の瞳に悲しみに溢れて、零れた。
『僕、みんなのっ...友達でっ...い、いいっ、の...?』
当たり前だろ。みんなの声が一致した。
「当たり前だろ」
「当たり前じゃん」
「当たり前だ」
「当たり前だよ」
『当たり前です』
俺たちの即答に目を見張った後、Rioは糸が切れたように大声で泣き始めた。
『ありがっ、ありが、とうっ...』
涙でぐしゃぐしゃにぬれて、あまり上手ではなかったけど、Rioは確かに笑っていた。幸せそうだった。
ヘイ、シリアス終了!なんか、色々よくわかんなくなったorz....
シリアス苦手なのよ&これはシリアスなのか?
まぁ、リィ君が元気になれば良いよね、うん。いいよね...つか、ベタだよね...うん。