コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 超高性能アンドロイド、拾いました ( No.43 )
- 日時: 2012/11/18 17:22
- 名前: カルマ (ID: 4pBYKdI8)
23 なんか寂しいんだけど
「んじゃ、部活頑張れよ」
『はい。帰りは夕食の材料買って帰るので、少し遅くなります』
そんな会話があって、帰宅部のオレはyuriaより先に帰宅。少し前まではyuriaが俺を待っていて、うちに入ればすぐに出迎えてくれた。今はしーんとした静かな空間がただ、そこにあるだけで、なんだか少し寂しい。いや、yuriaが来る前に戻っただけだと言われれば、そのとおりなんだけど。
「なんかな〜」
彼女がここにいるのはもうオレの中では当たり前で、だから今オレだけがここにいるということに違和感を感じるのだ。つまりは慣れてしまったのだ。彼女がいることに。
(あ、これなんかのフラグじゃね?)
そう思ったときに、聞きなれたお隣さんの声がした。
「京介君、いる〜?」
どんどん。ドアをたたく音。
「あら〜、まだ帰ってきてないのかしら?」
『志保姉、インターホン鳴らせば良いんじゃないかな』
「その手があったわね!さすがリィ君、頭いい!!」
これじゃあ、どっちが人間かわからない。一体水野さんは、今までどうやって生きてきたんだろう。
やや間があって、ピ〜ンポ〜ン、という間抜けな音が響く。仕方なくオレは、ドアを開けた。
「やったわ、リィ君!京介君に会えたわよ!」
『やったね、志保姉!』
「...なんの用スか?」
「あっと、そうだった!君に用事があったのよ」
ぽん、と手をたたいてから、水野さんは封筒を差し出してきた。
「これ、京介君宛なんだけど、間違ってうちのポストに入れちゃったみたい」
「あ...ありがとうございます」
封筒を裏返して、差出人を見る。春日ヒナタ。知らない。
『中身は見てないから安心してね』
にっこりとRioが笑う。
「ホントは見ようとしたんだけど、リィ君が必死で止めるからやめたのよ」
「よくやった、Rio」
こんな滅茶苦茶な人のそばにいてもこんなにいい子になるのか。yuria、お前の弟は天使だよ。