コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.102 )
- 日時: 2012/10/14 18:55
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
「・・・5秒。」
「れーくん、なんだって?」
「5びょ・・・じゃない!あと4秒!うわ!3秒だ!2!1!」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「間に合わなかった、ね」
俺が力なく2人に向かってそう言うと、2人は同時にこくりと頷いた。
しかし、ここまで落ち込むこともあるまい。
なぜなら、俺たちは”道に迷っていたおばあさんに親切に道を教えてあげた”のだから!!
「大丈夫だ。このまま堂々と教室に入ろう。恐れることはない!」
俺はそう言いながら、廊下を歩く。
そう、まだ教室前にも到着していないのだ。
「れーくんは凛くんと一緒だから、怒られたとしてもあれだけど、あたし1人だし・・・」
「大丈夫だ!篠原はいつもの調子でいけば先生も圧倒できるよ!」
凛の言葉に一瞬美香は顔を輝かせかけたが、言葉の意味を理解していくうちに、”あれ?”と思ったようだ。
うん、そりゃそうだろうな。
どう考えても、酷いことを言われているからな。
しかし、言ったのが俺ではないため、言えないようだ。
顔を真っ赤にしながら、唇を噛み締め、ぐっと堪えている。
不覚にも可愛いと思ってしまった。
「お!1年A組だ。そんじゃあ、美香。お先に〜!頑張れよ!」
「れーくん、あんたはいいわね。はぁー、頑張れってどう頑張ればいいのよ。」
「「そんじゃあ!」」
俺と凛は声を揃えてそう言った後、勢いよく教室の扉を開けた。
すると、ちょうど先生が怒っていたところだった。
「お前ら、分かったか!!今度13人も遅刻してみろ!俺が・・・如月。そして如月。今、お前らは何をした?」
「「扉を開けました。」」
「違う!遅刻したんだろうが!!今の話、聞いてたか!?13人も遅刻したんだぞ?40人中!!お前ら合わせて15人だが。ふざけてるのか!!学校をなめてるのか!?」
「いや、なめてなんかいません。ていうか、俺たち、おばあさんに道教えてたら電車を2本、乗り過ごしちゃったんですよ!」
俺がいけしゃあしゃあと嘘を吐くと、担任の方がブルブルと震えだした。
俺は当然、怒られないものだと思っていたのだが・・・それは大きな間違いだったようだ。
「そんな言い訳通じるか!!もう13人も同じことを聞いたぞ!!3人目まではまだ信じられた!しかし、どういうことだ?その後12人も同じ言い訳を言うんだぞ?どう考えたって打ち合わせしてたんだろ!!」
「え?打ち合わせ何てしてませよ!」
俺が必死でそう言うが、担任には俺の声は聞こえていないようだ。
てか、13人も同じ言い訳って・・・ある意味一致団結してるが・・・こんな状況で一致団結されても困るんですけど!!
体育祭とか文化祭とかでそういうのは発揮するもんでしょ?
何でもない、日常の中になんで一致団結が必要なんだ?
そりゃあ、授業を受けるときは人の邪魔はしちゃいけないけどよ、なんで言い訳で一致団結しちゃうの!?
もう、誰だよ、こんな言い訳思いついた奴。
「とりあえずだ、最後に遅刻した如月と如月!!お前ら放課後教室掃除をやれ!!分かったな!?拒否権はない!!以上!!」