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Re: あの星を見つけに。 ( No.11 )
日時: 2012/08/27 21:30
名前: リア (ID: SsOklNqw)

「・・・如月に免じて美香と呼ぶのを許すわ・・・」

「・・・今なんと?」


俺がそう尋ねると、美香は顔を真っ赤にして


「それ、わざと!?あたしは2度も同じことは・・・言わないんだから!!」


そう言って、ぷいと俺と向かい合わないように、顔をそむけてしまった。

案外可愛いとこあるじゃん。

・・・と思いつつも平然を装う。


「まぁ、それじゃあ、美香と呼ばせてもらうよ。」

「ふん、勝手にしなさいよ。・・・それより早く名乗りなさいよ!!」

「名乗る?何を?」

「あんたの名前よ!!」

「あぁー、名乗ってなかったっけ?俺すっかり名乗ったつもりでいた。俺は如月儷だ。なんでもいいぜ、呼び方は。」

「それじゃあ、れーくんなんてどうかな?」


な、なんか急にデレモードに切り替わったぞ?

いや、別に可愛いからいいんだけど。


「じゃあ、それで。」

「うん・・・って、顔真っ赤にしてるんじゃないわよ!!」

「わ、ごめん。」


やっぱり、こいつはツンデレだな。確定だ。

そう心の中で確信していると、私たちのやり取りを面白そうに見ていた斉藤先輩が口を開いた。


「イチャイチャしてるところ悪いんだけど・・・」

「い、イチャイチャなんかしてません、奈々先輩!!」

「あら?私にはイチャイチャしてるようにしか見えないんですが。」

「・・・。」


奈々先輩、怖!!

あのツンデレを黙り込ませたよ!?


「まぁ、そういうわけで、凛くんをどうするかなのよ。」


いや・・・それは斉藤先輩が自分で考えるべきことでは?

”自分でやったことは自分で片付けよう。”

これ、幼稚園の時にでも習うと思うんですけど。


「あら、”れーくん”。何か言いたげな顔ですね。」


斉藤先輩はそう言いながら、俺にカッターを向けた。

だから!!

カッター向けたら言いたいけど言えないでしょ、どう頑張っても!!

そう、心の中で抵抗しつつ、


「いえ・・・なんでも。斉藤先輩の見間違いでは?」


と冷静に答えた。

すると、斉藤先輩は


「そう。」


とカッターをポケットに終いながらそう言った。

よし、これからは斉藤先輩は超危険人物リストに入れておこう。


「あ、それでね、いい案があるんだけど・・・聞いてくれないかしら?」

「「もちろん、聞きます。」」


俺たちは即答した。

というか、即答しなかったらカッターを向けられそうだったから。


「それじゃあ、私の近くに来て頂戴。」


斉藤先輩はそう言って、俺たちを自分の近くにまでこさせた。