コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.116 )
- 日時: 2012/10/26 18:40
- 名前: リア (ID: qpE3t3oj)
「ふふふ、れーくん。ついにラスボスの登場ですよ?」
「でたぁ—————!!!」
俺があまりにも驚きすぎて、幽霊が目の前に出現したような悲鳴を上げた。
この声に、さすがの斉藤先輩も怯んだ様だ。
「ちょ、ちょっとれーくん?何ですか、今の声は。というか、どうして私がモンスター扱いされてるのでしょうか?」
この人、自覚無いのかよー?
カッターを常備している人がなぜ一般人といえる?
モンスターの他、何者でもないでしょう!
「まー、それはその内、気が付きますよ。」
「どういう意味ですか、それ?」
「そのままの意味です。それより、神谷先輩から重大な発表があるって聞いてませんか?」
「あ、そうでした!美紀ちゃんが重大な発表があるって言ってたわね!でも、もし・・・」
ん?何か斉藤先輩の顔がどんどん怖くなっていってるんですけど。
え?もしやこれって・・・殺します宣言パターンですか!?
「もしですよ?もし、美紀ちゃんが彼氏で来ました、なんて言ったら私は、彼氏を襲いに行きます!」
「「・・・」」
俺も凛も一瞬固まった。
襲うって普通男が使うものじゃ・・・と考えてしまったのだ。
全く、高校生になるとこういうことばかり考えてしまうものだ。
というか、そもそも斉藤先輩は俺たちが思っている「襲う」とは別の、本当にカッターで切りかかる方の「襲う」を指しているのだ。
あー、本当にこの人の考え方はずれてる。
確かに神谷先輩に彼氏が出来たんだと思うと、胸が痛くはなるが、殺そうという発想には思いつかない。
思いついたとしても、それを実行に移そうとは思わないし、ましてや皆に宣言しないだろう。
全く、この先輩は何を考えているのか、さっぱり分からん。
「どうしてれーくんも第一号如月君も・・・」
斉藤先輩はそう言いかけて、顔を真っ赤にして顔を手で覆った。
どうやら、俺が硬直した意味を理解してしまったようだ。
おぉ!!
斉藤先輩もカッターとその過激な性格を直せばモテルこと間違いなしの可愛さを持っているんだな!
「ち、違うんですよ!?私が言ったお、おおおお襲うというのはですね、殺すほうのことでですね!?決してそっちの襲うとは違うんですよ!」
「何気に殺すとか言わないで下さいって。まあまあ、とにかく星研部室内に入りましょう。部員が待ってるんでしょう?」
「・・・えぇ、そうですよ。あなた達2人だけが集まってなかったんです。さぁ、入りましょう。」
落ち着きを取り戻した斉藤先輩はいつもの怖いくらいの黒い笑顔で、俺たちを星研部室内へと招き入れた。