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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.121 )
日時: 2012/11/04 19:14
名前: リア (ID: SsOklNqw)

「だからさ、神谷先輩を信じるしかないんだよ。俺たちは。」

「・・・いや、まぁ、そうなんだけどさ。」


俺は少し困りながら、頭を掻いた。

すると、凛は笑いながら言った。


「まぁ、儷や亮が言うのもわかるんだけどさ。」

「「え?」」

「実際に俺もそう思ってたし。」

「でも、凛さんはさっき正反対のことを・・・」

「そうさ。あ〜、全く自分が嫌になる。」

「どういうことだよ、凛?」

「あ、いや、なんでもない。はぁ・・・なんか疲れたし、今日は帰るわ。」

「え?あ、ちょっと待てよ、凛!」

「ごめん、ちょっと俺今日はおかしいわ。そんじゃあ、また明日な!」

「・・・おう。」


俺は無視するのも悪かったので一応小さな声で凛の”さようなら”に答えた。

それにしても、なぜあんな風に帰って行ったのだろう?

凛の発言に何か問題があったとは思えない。

だとしたら、自分の過去や自分に関することで何か不利な発言をしてしまったのか?

そうなら、辻褄は合う。

神谷先輩の重要な発表で、自分の過去や自分のことについて敏感になっているしな・・・。

やはり、凛にも辛い過去はあるんだな。

あー、明日になったら俺も白状しなくちゃいけないのか?

いや、違う。

皆に白状出来るのか?

俺だって苦しめられてきた。

嘘ばっかで作られた自分の世界は居心地が良くて、息苦しかった。

でも、完成してしまった俺を誰が作り変えることが出来るのだろうか?

いっそのこと、恥を曝すくらいなら、嘘を吐いて幸せな家庭であると言い張ってやろうか?

はぁ・・・また嘘だ。

一体俺はどれだけ嘘を吐けば過去と現状から逃げられるのだろうか?


「・・・い様!儷様!」

「ん?亮なんだ?そんなに慌てた顔して。」

「なんだって、そんな暗い顔しながら言われても、全然説得力無いですよ〜!」

「怖い顔?」


俺は携帯の画面を開いて、自分の顔を見てみた。

すると、物凄い形相をした自分が居た。

俺は慌てて自分の顔をつねって、元の顔に戻した。


「おし、戻った。」

「それにしても、どうしたんですか?凛さんが立ち去ってからどんどん表情があれになって行ってしまってましたけど。」

「んー、まぁ、それは明日いうさ。ちょうど本音大会があるからな。」

「あー、そうですね。僕も打ち明けなければいけないのか・・・」

「お前も何かあるんだな。」

「あはは。そこで尋ねてこないのが、儷様らしいです。そう言うところ、僕は尊敬します。」

「勉強は尊敬しないのかよ。」


俺は冗談で笑いながらそう言うと、亮が申し訳なさそうな顔をして、何かを言おうとした。

だが・・・


「あの、儷様。そのことになんですが、じ・・・いや、なんでもないです。すみません。」


と言って、結局は何を言おうとしていたのかは分からなかった。

きっと続きは本音大会で言うのだろう。























こうして、明日に控えた本音大会をそれぞれの思いを胸に迎えたのだ。