コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.140 )
- 日時: 2012/11/20 23:27
- 名前: リア (ID: fhP2fUVm)
「やば!まだ心臓、バクバク言ってるよ!お兄ちゃん!」
「はいはい。一々俺に報告すんな。」
「だって、こんなに緊張したの、あいつにこ、告白をされた時以来だから・・・」
「あー、のろけですか。のろけなら向こうでやってください。」
「じょ、冗談だってばぁ!ていうか、品宮川って最寄駅から何駅くらいなの?」
「んーと、4駅くらいかな?俺が通ってる高校よりは近いぞ?急にどうした?」
「ううん、なんでもない。」
「そうか。そういやお前、どこで彼氏と待ち合わせしてんだ?」
「品宮川前駅。」
「ふ〜ん。会えるといいな。」
「え?それどういう意味!?」
「さぁ?着いたらわかるんじゃね?」
「お兄ちゃんの意地悪!!」
「意地悪で結構。」
こうして俺たちの会話は途切れ、最寄駅へと黙々と足を進めた。
そして、家を出て10分後・・・
「着いた。お兄ちゃん、私は切符買わないといけないよね?あそこで買えばいいの?」
唯が切符販売機を指しながら、俺に言う。
俺は
「あぁ、そうだ。ちゃんと駅の表見て買うんだぞ?あと、お前、小学生料金じゃなくて大人料金な!」
と色々忠告をした。
それを聞いた唯は俺に対しての文句を言いながらもちゃんと『品宮川前行きの大人料金切符』を買ってきた。
そこは褒めて進ぜよう、我が妹よ。
「よし、そんじゃあ行くか。」
「・・・。」
無視られた。まぁ、いっか。
あ、そうそう。
なぜ俺は切符を買わないかと言うと、高校までの通学区間なため、定期で行けるのだ。
というか、俺の定期はpitapaなんだけどな!
『ピッ』『カシャン』
俺と唯が同時に改札口を潜り抜けた音が聞こえる。
そして、ホームに辿り着いた。
「瀬世良駅・・・。変わった名前だよな。」
俺はホームに入ってすぐに目に入る、最寄駅の名前に改めて驚く。
どういう意味なのか、全く分からない。
ただ、俺の苗字に似ているため、なぜか親近感が湧くのだ。
「うん、変わった名前だね。でも、すごく綺麗。」
「だな。」
「私もこんな名前だったらよかったのに・・・」
「”如月瀬世良”ってか?ご冗談を。”唯”だからお前は完成するんじゃねーか。瀬世良だったら、今のお前とは全く違うお前が完成してるはずだよ。」
「・・・お兄ちゃんにしてはいいこと言うじゃん。」
「お兄ちゃんだからこそいいこと言う、だろ?そこは。」
「はい、今の言葉で台無し〜!結構しんみり来てたんだけどなぁ〜。」
「お前が自分でぶち壊したんだろーが。」
「そうだったっけ?記憶にない。」
「おい、お前n・・・」
俺が唯に何かを言おうとした瞬間、唯が俺の上から言葉を重ねた。
「でも、嬉しかった。ありがとう。」