コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.149 )
- 日時: 2012/11/26 16:54
- 名前: リア (ID: fhP2fUVm)
第三話 【私が悪い子だから・・・】
〜南佳奈編〜
「れーくんの妹さん、可愛いわね。モテるんじゃない?」
唯が行った方向をたどっていると、美香が俺に尋ねた。
俺はその問いに対し、自信満々に
「あぁ。昔っからモテるぞ、唯は!」
と答えた。
すると、凛が横から入ってきて
「よ!シスコン!」
と言ってきた。
すると、美香が意外な事にもそれに乗って、凛と美香とで俺をからかい始めた。
「いつから、れーくんはシスコンなんですか?」
「唯ちゃんの彼氏に会ったことはありますか?」
「てか、ぶっちゃけ唯ちゃんに恋愛感情ありますか?」
などなどをひたすら俺に聞いてきた。
始めの方は答えていたが最後の方はだんだん答えるのも面倒くさくなり、無視し始めた。
そんな時だった。
目が虚ろな南が俺たちの目の前を通り過ぎて行ったのだ。
明らかにおかしい。
彼女の家は確か俺たちと反対方向のはずだ。
それに、足元もふら付いている。
「おい。あれ、南じゃねーか?」
俺がまだ俺のことをからかっている凛と美香にそう声を掛けると、ぴたりとからかうのをやめた。
「なんか様子がおかしいわね。」
「あぁ、俺もそう思って2人に言ったんだよ。」
「話しかけてみるか?」
「あぁ、そうしようぜ。てなわけで、美香、行って来い。女同士だろ?」
「はぁ?そこはれーくんが行くものでしょ?」
「違うな。そこはやっぱ女同士がいいだろ!」
「わかったよ、提案した俺が行く。」
「「おぉ〜!!」」
こうして、凛が南に話しかけに行った。
すると、すぐに南が振り向いて、笑顔でこちらに手を振ってきた。
なので、俺たちも笑顔で振りかえした。
そして、その後凛が何かを言って、こちらまで連れてきた。
「やっほー、みんなぁ〜!さっきぶりだね!」
「何か日本語変だけど・・・まぁ、いっか。おう、さっきぶりだな、南。ところでお前どうしたんだ?」
「ところで・・・って、凛くん、私どうもしてないけど、どうしたの?」
「どうもこうも、お前足取りが不安定だったぞ?」
「あー、あれは昔からだよ〜。気にすることないない。」
「だったら、どうして目が虚ろだったの?」
俺に続き、美香が優しい口調で問いかける。
しかし、南はいつもの笑顔を崩さず答える。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ〜!あれはただ単にぼーっとしてただけだよ〜!」
「本当に?」
「本当だよ〜!」
「・・・そう。」
美香がそう言って引き下がった後に、ぽつりと凛が呟いた。
「そういえば、南。お前、痩せ細ったよな。」
「・・・!」
南はただ目を見開いて、凛を見つめているだけだった。
どうやら、凛の言葉に反応したらしい。
でも、なぜ南は凛の言葉に反応したのだろうか?
そして、凛の言い方も気になる。
なぜ、”痩せた”じゃなく”痩せ細った”と言ったのか。