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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.158 )
日時: 2012/12/08 12:00
名前: リア (ID: fhP2fUVm)

俺たちが南の観察をすると決めた日から翌々日の月曜日。


「凛くん、おっはよー!」


南が俺の背中に抱きつきながらそう言う。

全く、南は男女というものを分かっていないのだろうか・・・。


「あぁ、おはよ。そして、毎度のことながら人前で抱きつくのをやめろ。ここは駅だぞ?勘違いされたらどうすんだよ?」

「勘違い、って何を勘違いされるのぉ〜?」

「・・・やっぱいい。」


俺は南に”バカップルに見えるだろ”と言っても理解できないだろうと判断し、言おうと思っていた言葉を飲み込んだ。


「え?何言おうとしてたの!?なんか気になるよー!」

「いや、本当に何でもないから。それよりさ、おまえ学校の宿題やったのか?」

「宿題?そんなものあったっけ?」

「あるぞ。レポート。これは、クラス関係なく今日提出のはずだ。」

「・・・凛くん、嘘は駄目だよ?」

「いや、嘘はついていない。」

「・・・誰かー、嘘って言ってよー!!」


そう言って、喚きだした南を美香が受け止め、よしよしと南の頭を優しく撫でた。

というか、美香にそんな表情が出来たのか!

まぁ、元々顔は整っていたわけだし、あんなにツンデレじゃなければモテそうな感じなのだが・・・。

いや、あのツンデレが良いのか。

陰でファンクラブが存在するくらいだからなぁ。

あ、俺も一度は誘われたが、あんな熱血に美香のことを応援する気にはなれない。

確かに可愛いとは思うが。


「ちょっと、れーくん。あたしの顔に何かついてるの?じろじろ見て・・・。」

「い、いや、そういうわけじゃないんだが。あ、早く学校行こうぜ。また遅刻して居残り象字ってのはごめんだ。」

「儷に同意。」

「おぉ、凛は分かってくれるか!」

「まぁ、俺たちは親友だしな!」

「・・・おう。」


何だ、今の違和感。

親友と言う言葉が、俺の胸に突き刺さる。

凛。お前親友って言葉でしか俺たちの友情を確かめることしかできないのか?

悲しいよ。


「どうしたんだ?儷。さっきから元気ないけど。」

「あぁ、ちょっとまだ母さんに言えてなくて。」

「そうか。それは大変だな。」

「すまん、迷惑掛けた。」


俺はそう言って、一人で走り出した。


「ちょ、れーくん!?どこ行く気?」

「学校だよ!高1でサボったりはしない!」

「・・・はぁ。」


美香が小さく溜め息を吐くのが聞こえた。

そして、南に声を掛けるのも聞こえた。

”あいつなんかほっといて、一緒に学校へ行こう”と。

しかし、どうやら南は予想外の行動へ出たようなのだ。

そう、その行動とは・・・


















































俺を追いかけるということだった。