コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.16 )
- 日時: 2012/08/30 17:14
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
キー・・・ガチャ
俺たちはほんの少しだけ扉を開けた。
さすが3年前に建てられた校舎と言うだけあって屋上扉の開きも良い。
そして、見晴らしも良い。
俺たちは早速斉藤先輩を先頭に屋上へと足を踏み出そうとしたが、男子の声が聞こえてきた。
「付き合ってよ。僕、本気なんだよ!!」
んー、何か聞き覚えのある声だな・・・あ、そうだ!!
B組にいた気持ち悪い男子だ。
「あ・・・この声、山崎の声だ・・・」
俺の隣で屋上前扉で立ち止まっている美香がそう呟いた。
「お前と同じクラスなのか?」
俺がそう尋ねると
「悔しいけど、そうなのよ!!何か文句ある!?」
と逆に言い返された。
俺は言い返すことも何もなかったので適当に
「いや・・・何にも文句ありません。」
と答えた。
ていうか、美香はB組だったんだな。
知らなかった。
「そう。それより先輩、いつまでこの屋上前扉で待機しているつもりですか?」
美香が斉藤先輩の背中を見つめながらそう言う。
斉藤先輩は俺たちの方を見ずにそれに答えた。
「そうね〜、ちょっと見物程度に入ってみますか?」
「え!?それは駄目だろ!?やっぱり告白の瞬間と言うのは誰にも見られたくないものだし・・・」
「あら、れーくん、どうしてあなたがそんなに弁解する必要ながあるのですか?もしやあなた・・・」
「な!!別に昔、たまたま見かけた告白の瞬間アンド失恋の瞬間をガンミしちゃって、それがバレて先生に怒られた・・・というのがトラウマってわけじゃありません!!」
俺は捲し立てるようにそう言ってから、はっと気付いた。
これを言う必要はなかった・・・と。
しかし、既に時遅し。
斉藤先輩と美香はニヤリとした顔でこちらを見ている。
「へぇ〜、そんなことが。私の情報BOOKに掲載させてもらいますね。」
「掲載しなくていい!!」
「えー、嫌ですよー。れーくんの情報は結構女子に売れるんですから。」
「何、人の情報で金儲けしてるんですか!?」
「あら、今時そんなものよ?」
「そんなことありません!!そんなに高校生社会は汚れてません!!」
「んー、そうかしら・・・」
「そうです!!っていうか、何の話ですか!!初めの話題からずれてますよ!」
「そうでした。結局屋上に入るかどうか決めましょう。拒否権はありません。屋上へ突入してもいいですか?」
・・・先輩、かなり矛盾してますよ?
”拒否権はありません”と言いながらなぜ許可を求める形で言うんでしょうか?
本当に先輩は何考えてんだか・・・
「はい、あたしはOKです。」
「え?あ、俺もOKです?」
「そう。それでは、入りますよ?」
こうして俺たちは屋上へ踏み出した。
そしてそこには・・・案の定白木さんと山崎という奴がいた。