コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.177 )
日時: 2013/03/22 16:56
名前: リア (ID: 4mXaqJWJ)

「なんか、篠原怒ってたな?」


凛が不思議そうに綺麗な顔を横に首傾げながら、独り言のようにつぶやく。

・・・いや、ね?凛くん?もう少し、女心、分かろうよ?


「そ、そうだな」


まさか、先ほど心の中の呟きをそのまま言えるわけでもなく、俺は曖昧に言葉を濁した。


「そ、それよりさぁ、凛!さっさと南のこと、決めちゃおうぜ?そろそろ皆来るだろうしさ?」

「そうだな。って、まだ15分しか経ってねーよ!儷!」

「え?あ、そうだっけか?ヤバいな、俺。今日、時間間隔が狂ってるわ」

「まぁ、そういうことだってあるさ。でも、まぁ、とりあえず、南が来る前に色々決めないとな」


ガタン


「「!?」」

「何の音だ?」


俺と凛が一斉に音のした、扉の方へ向くと、南が駆け出して行くのが見えた。


「南だ!」

「は?儷、どういうことだ?」

「ちょっと俺、追いかけてくる!」

「あ、ちょっと待てよ!?」


俺は凛の声を無視して、星研部を飛び出した。

走っている途中に、神谷先輩やと斉藤先輩とすれ違った。


「れーくん!廊下を走ってはいけません!走ったらこの私に木端微塵にされると、校則に書いてあるでしょう!?ちゃんと読みなさーい!」

「そんなこと、書かれてたら誰もこの学校に入学しませんよ!」

「な、なんですってー!?」

「こら、奈々」

「美紀ちゃん!私に行かせて!あの子を止めるのは私しかいないわ!とてもつらいのだけれど・・・こうするしかないみたいなのよ」


・・・ちょっと待ちやがれ!なんで俺がヤバい人みたいなことになってるの?ねぇ、先輩。あなたが喋るとなんでこうややこしくなるのかな?って、俺は南を追いかけなきゃいけないんだった!


「こら、本当に奈々。落ち着け・・・」


・・・さっすが、部長!神谷だけに”神”だ!


「奈々の手を汚すわけにはいかない。私に行かさせてくれ」


・・・なんで!?なんでそうなんの!?先輩、神谷先輩!


「そんな、美紀ちゃん!!」

「すまない、奈々。私は行く」


こうして、俺は南を追いかけ、神谷先輩は俺を追いかける形で廊下を疾走していた。