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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.184 )
日時: 2013/04/09 16:08
名前: リア (ID: 4mXaqJWJ)

「ちぇ。いつかあの男子どもを振り切って、白木さんとゴールインするんだ!俺は!」

「また白木さんか、お前は・・・」

「うっせー!儷にはこの気持ち、分かんねーんだよ」

「はぁー。本当お前って普段はカッコいい事言う癖に、白木さんが絡むとなると、キャラ崩壊するよなぁ」

「・・・」

「聞いてねぇーし」

俺が白木さんの方ばかり見ている凛を、呆れながら見ていると、俺の隣でクスクス”西条”と呼ばれた女子が笑っていた。

「西条、だっけ?」

「くすくす・・・あ、うん」

「何で俺と移動したい何か言ったんだ?」

「え?」
「は?」

西条と凛の声が同時に重なった。
そして、凛は俺の耳元で

「お前何言ってんだ?そりゃあ、その西条がお前に行為を抱いてるからであって、そのほかに理由なんて見当たらないっつーか・・・。て、なんで俺が西条をフォローしてんだよ!」

「うふふ。凛くんはよく喋るのね。全然知らなかった」

「知らなくても全然飯食ってけるから気にすんな。西条」

「儷、何気にてめぇ、俺のコト侮辱したぞ?」

「気にすんな」

「なんか”気にすんな”にハマっただろ?」

「俺のことなんか気に・・・」

「はいはい。分かりま—した。んで、儷が言ってた意味がよく分からんのだが?」

「あぁ、それは・・・」

俺は西条の方をチラリと見てから凛に向き直った。

「いや、なんつーか、西条って南に似てるなーと」

「どこが?性格は全然違うし、西条の方が常識人だろ!」

「そーいうことじゃなくて、顔だよ顔」

「顔?どこら辺が似てるのさ?」

そう言って、凛は西条の顔を食い入るように見つめた。
西条はその凛の視線に耐えられずにか、それともまた別の意味でそうしたのかは分からないが、耳まで真っ赤にしながら唇を噛み締めて俯いた。

「俺にはどこにも共通点が無いように思うけど?」

「そうか?俺は目元とか口元とかそっくりだと思うんだが」

「う〜ん・・・」

そう言って、また西条を凛が見ようとした瞬間先程からずっと黙り込んでいた西条が口を開いた。

「あの!」

「何?」
「ん?」

俺と凛が同時に声を上げる。

「儷くんが言ってることは本当なんです」

「え?儷の言ってることってなんだったっけ?」

「佳奈ちゃ・・・南とそっくりだっていうこと、です」

「でも、なんで血も繋がってないのに・・・」

凛が驚いたように目を見開いて言った。俺も驚いていた。なぜ南と西条は名字が全然違うのに目元がそっくりなんだ、と言い切っていたのか。ただのそっくりなら”私、よくそっくりって言われるんです〜”程度で終わるだろうに、そんな感じは西条から全くしない。寧ろ真剣そのものだ。

「それじゃあ、もしかして西条は・・・?」

「はい、恐らく儷くんが予想している通りだと思います。そう、私の母は・・・





























私の母でもあり、南の母でもあります」