コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.19 )
- 日時: 2012/09/03 19:11
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
「ここが星空研究部室です。はい、鈴ちゃん入って〜。」
「うん。ありがとう奈々ちゃん。」
「いえいえ〜。」
・・・いつのまにこの2人は仲良くなったんだ?
今思い返してもちょっと階段を下って廊下をまっすぐ進んだり曲がったりしただけだぞ?
恐るべし、美少女白木さん!!
・・・と、俺が考えていると、もう美香も斉藤先輩も室内へ入り終えたようだ。
俺も入ろう、と思った瞬間、背中に何かがのしかかったような衝撃が来た。
俺はゆっくりと目線を下に下げた。
俺の首の両側からは白い腕が伸びている。
・・・ということは誰かに抱きつかれたのだ。
俺は犯人を突き止めるべく、その腕を振りほどいて、後ろを振り返った。
するとそこには・・・
「南!!」
南が不思議そうな顔をして立っていた。
「なんで、お前がここにいるんだよ!?」
俺がなぜ女子に抱きつかれたのかが分からず、同様のあまりわかりきっている質問をしてしまった。
しかし、当の本人は記憶力があまり良くないのか
「あれ〜?言った気がしてたんだけど・・・気のせいかな?」
と首を傾げながらそう言った。
・・・ていうか、なんで俺にそんなに抱きつきたがるんだ、この女は!!
「そういえば、なんでお前は俺に抱きつきたがるんだ?」
「え〜?何でかな〜?んー、なんかー、凛くん見てると、抱きつきたくなっちゃうんだよ!!私が持ってる抱き枕にそっくりなの!!」
「そうなのかー、って俺は凛じゃねーよ!!それに抱き枕と一緒にしてるんじゃねー!!」
「あれ?君って凛君じゃないの?」
「当たり前だ!!俺は儷だ!!」
俺が少し声を荒げながらそう言うと、南は怯える様子もなく呑気にポンッと叩いて
「あぁ〜、そういえば、ドッペルゲンガ—とかなんとかって会話したような気がするー!!」
「おう、それだそれ!!」
「そっかー、君が凛くんなんだねー。これからは間違えないようにするよ!!」
「はぁ〜、もう俺疲れた。」
「え?何で?」
「あー、もういいよ。ほら、早く部室入るぞ。」
「え?あ、うん。」
こうして俺は頭を抱えながら、部室へと入って行った。
部室の奥には気を失った凛が寝かされており、その横に、あの美少女白木さんが付き添って何かを言っている。
しかし、入り口からそこまでは距離が遠すぎて聞こえない。
そこで俺は近くに行ってその言葉を聞いた。
「凛くん・・・起きて。お願い。」
・・・これは!!これは破壊力が半端ないよ!?
こんなこと言われたら絶対凛も一発で起きる・・・
「し、白木さん!!おはよう!!」
よな。
まんまと斉藤先輩の罠に掛かった凛は白木さんが声を掛けた瞬間に起き上がった。
そして、斉藤先輩はそれを見て、白木さんに
「もういいわ。第一号如月君を助けてくれてありがとうございます。」
と言った。
凛は理解不能と言った様子で起き上がった態勢で静止している。
白木さんは斉藤先輩に小さく微笑みながら
「いいの。それじゃあ、奈々ちゃん、私戻るね。」
と言った。
斉藤先輩はそれに答えるようにして、微笑みながら言った。
「うん。また遊びに来て下さいね?」
すると、白木さんはまた嬉しそうに微笑みながら
「うん。」
と言った。