コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 星空研究部(ラブ+コメ) ( No.2 )
- 日時: 2012/08/25 00:09
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
第一話【ようこそ!!星空研究部へ!!】
『星空研究部』と書かれた真新しい標識を見ながら真新しい扉を開く。
そして、扉を開けた瞬間、目に飛び込んでくる部員達の無気力さに足から力が抜けそうだ。
・・・そう、ここは学校公認の部活、星空研究部だ。
遡ること3週間前。
俺、如月儷はまだどこの部活に入るか決めていなかった。
勿論、入学して数日しか経っていなかったので、まだクラスメイトの大半は入部届をまだ出していない状態だった。
しかし、残りの大半は入部届を出したのだと思うと、どことなく焦ってしまうものだった。
「はぁー、どこに入ろうか・・・」
放課後、1人教室に残り、入部届と睨み合いをしていた。
すると、急に目の前が誰かの人影で暗くなった。
ギィーという音と共に、俺の前の席の椅子が引かれた。
そして、そこにドカリと座った人物がいた。
「よ!!まだ部活どこ入るのか決めてないのか?」
「・・・あぁ。そう言うお前は決まったのか?如月。」
「あぁ。星空研究部っていう部活にした。」
「星空研究部?なんだそれ?」
「ふふ〜ん。知る人ぞ知る、学校の抜け道的な部活だね。」
もう1人の如月は鼻を鳴らしながら、そう言った。
そう、俺の目の前に座っているのは、席が近く、苗字も同じだったということで仲良くなった如月凛だ。
顔は綺麗に整っており、入学早々に告白されたという噂がある人物だ。
「勿体振らずに、言えよ。」
「なんだよ、その言い草は〜?」
「わ、わりぃ。」
「いや、別にいいんだけど。」
「いいなら言うな。」
「なんとなくからかってみたくなっただけだ。」
「だから・・・」
「それでだな、本題に入ろう。」
「話を遮られた。」
「その星空研究部ってのは、基本部活動時間は自由なんだよ。つまり、暇ってわけ。その間は何しててもいいんだよ。」
「さっき、さり気に俺の話を無視ったよね?・・・へぇ〜。そんな部活が。それじゃあ、その部活の主な活動時間はいつなんだよ?」
「それがさ・・・土曜日の夜8時から品宮川の河原で星空を見て、自分のテーマにあった観察をするだけでいいんだってさ!!」
「マジかよ!?そんな部活本当にあんのか?」
「あるよ。だって俺が入ったもん。あ、でも、その部活に入るには部長の神谷先輩の許可がないと無理っぽい。なんか人選はあるみたいだ。」
「そうなのか・・・。」
「どうだ?お前も入ってみないか?」
「・・・いや、俺はサッカー部に・・・」
「そんな連れないこと言うなよ、相棒。入ろうぜ。」
「俺がいつからお前の相棒になった。まだ他人以上友達未満だぞ、俺の中では。」
「そんじゃあ、俺の中では友達以上恋人未満だ。」
「うん、そうしておいてくれ。恋人になるのだけは勘弁だ。まぁ、とにかく、俺はサッカー部に・・・」
「もう、本当は星空研究部に入りたいんだろう?それでいいじゃないか。儷、素直になりたまえ。」
「素直になった結果がサッカー部なんだよ。」
「え?素直になった結果が星空研究部だって?そっか、そっか〜。それじゃあ、俺が入部届、書いてやるよ。」
そう言って、俺の机の上に置いてあった入部届を俺が取り上げるよりも早く、凛は奪い、人間離れした尋常じゃないスピードで入部届を記入していった。
勿論、ボールペンで・・・。
そして、強制的に凛に星空研究部に入部させられたのだ。