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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.22 )
日時: 2012/09/16 10:43
名前: リア (ID: SsOklNqw)

もう、すでにいろいろあったからな〜。

と、そう思いながら、何気なくこの教室に1つしかない扉の方を眺めていると、また扉が開いた。

美香が戻ってきたのかと思ったが、違った。

今度は枕を抱えた普通の男子高校生が入ってきた。

見たことのない顔だから、恐らく2年生だろう。

え?どうして3年生が居ないのかって?

それはどうやら、このクラブが去年設立されたばかりだからだそうだ。

つまり、現在の2年生が入学式を迎えてすぐのころに設立されたので、3年生は入ることが出来なかったというわけだ。



「こんちわー。あれ?なんか人数増えたのかぁ〜?ってか、神谷は?」


その普通の男子高校生は、眠そうな目を擦りながら斉藤先輩の方を見て言う。

斉藤先輩は、俺たちに接するときのような言葉遣いでそれに答える。


「人数は、増えましたよ?如月儷くんが・・・あ、あだ名はれーくんですから。」

「なー、はいはい。で、神谷は?」

「あー、美紀ちゃんは・・・確か体育委員だから先生に召集されてるはずですよ?もうすぐ帰ってくるはずなのですが・・・。」


斉藤先輩はそう言いながら、壁に掛かっている時計をちらりと見た。

現在の時刻は4時47分。

ここの部活動時間は基本、春夏は6時15分までだ。秋冬は日が短くなるので、6時までなのだが。

てか、普通の男子高校生の方、なんか神谷先輩に拘ってるな。

用事でもあるのか?


「あー、そっかそっか。んじゃ、俺寝るんで。」


俺がそんなことを考えている間にもその普通の男子高校生はスタスタと南が寝ている方へ向かった。


「おーい、南ー。起きろー。そこは俺が寝る場所だ。」

「・・・んー、あ、安藤先輩!!すみません!!今退きますので!!」


南は安藤先輩の顔を見た瞬間起き上がり、その長椅子のような所から慌てて出た。

長椅子から出るときに、なぜか南は足を絡ませてしまったようで、顔面から地面に叩きつけられた。

そして、顔を上げた南の鼻からは鼻血が出ていたが、それを見てもその普通の男子高校生は見えていないかのように長椅子に枕を持ったままダイブした。

あ、もちろん、先ほどまで持っていたスクールバックはその長椅子の下に放り投げたようなので、普通の男子高校生の睡眠の邪魔にはならない。


「おい、南大丈夫か?」


俺が慌てて駆け寄ると、南はのんきに笑いながら


「あ、凛くんだぁー!助けに来てくれたのぉ?優しいねぇー!」


と言っていた。

はぁー、もう俺はこいつの前では凛として生きていくしかないようだ。


「ったく、ほら!!保健室行くぞ。」


俺が呆れながら床に座り込んでいる南の腕を引き上げた。

南は立ち上がりながら、スカートに着いた埃を払った。


「ありがとう、凛くん。あ、でも保健室は1人で行けるよ〜?もう常連客になっちゃうくらい通ったから〜!!」


南はそう言いながらまた笑った。

というか、そんなにドジしてんのかよ、お前は!!

常連客って・・・本当に保健室の先生も笑いたくなるほどなんだろうな・・・。


「でも、お前ひとりじゃ行く途中に階段から転げ落ちて死にました、とか本当にありそうだから、俺も付いて行くよ。」


俺がそう言うと、南はハニカミながら


「んー、そっかぁ〜。それじゃあ、付いてきてもらおうかな〜?」


と言った。

俺は笑顔で


「あぁ。それじゃ、行くぞ。」


と言って、南と一緒に扉の方へ向かった。

そして、扉を開けようとしたら、俺の肩を誰かが叩いた。

俺がゆっくりと後ろを向くと、そこには・・・・





















凛と亮が立っていた。