コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.25 )
- 日時: 2012/09/07 21:32
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
んー、あの子は笑えば可愛いのにいつも無表情なんだよなー。
俺はそんなことを考えながら凛と亮と南、そして俺は保健室を後にし、星研部へ戻る道を辿っていた。
「あ、お前今、柊のこと考えただろ!!」
凛が少し怒ったように俺に向かって言う。
俺は茶化すように
「男の嫉妬?もしや嫉妬?女の嫉妬もそうだけど、男の嫉妬も見苦しいね〜?」
「うっせー。これは嫉妬なんかじゃねーよ。」
「嘘だー。凛くんが嫉妬したー!!」
俺はそう叫びながら、一目散に走りだした。
斉藤先輩の術を避けたり、逆に斉藤先輩に攻撃をしたりしていた凛は、普通に考えればまあまあ強いことになる。
・・・というわけで、俺は逃げ出した。
予想通り、凛は声を荒げながら追いかけてきた。
「れー————い———————!!!」
「凛くんが嫉妬しました—————!!」
「それ以上言ったら後でぶっ殺すぞ!!」
「もうすでに足が殺られそうだ!!!」
「殺られとけ!!」
「あ、薄情者!!」
「お前もな!!!」
俺たちはそんな会話をしながら、全力疾走で廊下を走り抜ける。
そして、角を勢いよく曲がって、これからもっと飛ばすぞ!!、という時に誰かとぶつかった。
相手は俺が走って勢いづいていた所為か、50センチくらい、ぶっ飛んでしまった。
「大丈夫ですか?すみません・・・。」
俺は謝りながら、ぶつかった相手に手を伸ばすと、見覚えのある顔が俺を捉えた。
「あ、君か。如月君。」
見覚えのある顔で見覚えのある声を発しながら、よろよろと立ったのは、そう、あの神谷先輩だった。
「神谷先輩!!あの・・・その・・・本当に申し訳ございませんでした!!」
「あぁ、いいよいいよ。そんなに謝らなくても。私も色々考え事をしながら歩いていたからな、ついつい前を見るのを忘れていた。」
「考え事?」
「あ、いや、なんでもないよ。」
「そ、そうですか。」
「そ、それより、なんで君は物凄い勢いで廊下を走っていたんだ?」
「あ、それはですね・・・」
俺が事情を神谷先輩にも説明しようと口を開いた瞬間、後ろの方から凛の声が聞こえてきた。
「儷!!待ちやがれ————!!!」
「うわ!!来た!!神谷先輩!!一緒に走ってください!!」
「え!?」
俺はそう言って、驚く神谷先輩の腕を掴んで、星研部目指して走り出した。
そして、俺は走りながら今までの経緯を話した。
すると、始めは俺に引きずられているような体制だった神谷先輩がだんだんと起き上がってき、今は俺の隣に並んで走っている。
てか、保健室から星研部ってこんなに遠かったっけ!?
「なるほどな。それで逃げているのか。ていうか、君らの追いかけっこのきっかけはかなり細やかな事なんだな。もっと重大な事なのかと思っていたが。」
「いや、先輩。高校生でもこんなもんなんですよ、男子は。そもそも星研部にそんなロクな奴はいません。」
「まあな。それは自覚している。・・・ってあれ?これは何気に酷いことを言っているのでは?まぁ、いいか。」
神谷先輩がそう言い終えると、俺たちはただひたすらに走り続けた。
そして、ようやく”星空研究部室”のプレートが見えてきて、そこへ俺たちは駆け込むように入って行った。